2022参院選 北海道選挙区 「鍵握る宗男氏」と産経新聞

改選数3に対し、12人の候補がひしめく北海道選挙区。各党党首がこぞって現地入りする中、終盤情勢では自民党の現職が先行、立憲民主党の現職がやや優勢と伝えられ、残る1枠を与野党の新人らで激しく競り合う。鍵を握るのは、国政では対立関係にある自民支持に回った日本維新の会鈴木宗男参院議員の動向だ。一方、国境を接するロシアの脅威が現実味を帯びる中、安全保障を巡る議論は与野党の間ですれ違いを見せている。


3日、家族連れらでにぎわった札幌市中心部の大通公園。「北海道はロシアの脅威に立ち向かっていかなければならない」。元衆院議員の自民新人が声を張り上げて呼びかけた。


応援に駆け付けた岸田文雄首相と並び立ったのは、維新北海道総支部代表を務める鈴木氏。維新は選挙区で独自候補の擁立を見送り、鈴木氏が率いる地域政党新党大地」として自民新人を推薦した。


ロシア側と太いパイプを築く鈴木氏は、ウクライナ侵攻で対露圧力を強める政府の方針には否定的で、「一刀両断に制裁しても、北方領土の解決はじめ、エネルギーの安定供給にも何もプラスがない」と言い切る。だが政策面でも思想的にも自民に近く、「国益を損ねるとの観点から、他の野党に利する考えはなかった」という。