土井たか子氏死去報道 続き / 鳩山由紀夫 ミュージカルに挑戦

◆おたかさん語録◆
「プレッシャーを感じないと言ったらうそになるが、こうなったらやるっきゃない」(86年9月、社会党委員長初当選)
「“山の動く日来る”という与謝野晶子の歌が好き。実際、山が動き始めた」(89年7月、参院選前哨戦の都議選で社会党が大躍進)
「歴史の扉は半分しか開かれなかった。いつの日か全部開くために全力を尽くしたい」(同8月、参院で首相指名)
「ゼロからの出発はまず街頭で市民に接することだ」(96年11月、惨敗した衆院選後初めての街頭演説)
「時代錯誤も甚だしい。発言は憲法に抵触すると断ぜざるを得ない」(00年5月、森喜朗首相の「神の国」発言に)
「意気軒高なのは認めるが、危なっかしい」(01年4月、メーデーの中央大会で小泉純一郎首相を批判)
「わが党の信頼を損ない、不信を招いたことを強くおわびする。辻元清美氏を全面的にバックアップすると言明した批判は免れない。厳しく襟を正したいが、議員辞職は大きな痛手だ。遺憾、残念であり、誠に悔しい」(02年3月、辻元清美氏の議員辞職を受けた緊急代表者会議)
「私の闘いは続く」(05年9月、衆院選落選後の会見)
「さんしょうは小粒でぴりりと辛いというが、社民党は大粒にならないといけない。私も引き続き頑張る」(06年1月、社民党10年セレモニー)

元首相、国会議員、社長、役員、医者、弁護士、キャスター…。社会的に地位を築いてきた男性150人が集い、オリジナルミュージカルを上演しようとしている。平均年齢57・2歳。日本をけん引してきた「すごい男たち」だが、踊りも歌も素人で昨年7月から稽古を開始。負傷と闘い、体にムチを打ちながら、来年1月14、15日の本番を目指している。
既にわたせせいぞう氏が描いたビラが完成していた。会場は東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで、1月14日の夜、15日の昼夜で計3公演が決定している。10月1日にチケット販売開始。もう逃げられる状況にはない。
「やる限りはちゃんとしたものを」。その思いを胸に、素人の男たちが、1年半がかりで稽古を重ねている。出演者リストを見ると、鳩山由紀夫元首相、宮内義彦オリックス・シニアチェアマン、服部真二セイコーホールディングス会長、ケント・ギルバート…。他にも国会議員、大企業の社長、医師、キャスターらが名を連ねる。その1人、元日本テレビ小倉淳フリーアナウンサーは「総勢150人。『先生』と呼ばれて振り向く人が6割、『社長』で7割です」と特異なメンバー構成を説明した。
きっかけは作曲家三枝成彰氏のひと言だった。
「今度はミュージカルやるよ」
実は全メンバーは三枝氏が主宰する「六本木男声合唱団倶楽部」に属し、00年から公演を重ねていた。ステージに立つ喜びを知ったメンバーに放った鶴の一声で、昨年7月から稽古がスタート。週1回ペースだったが、今年4月から週3回になり、土日は1日8時間を費やし、歌とダンスに真剣に取り組んでいるという。
演じるのは名作「ウエスト・サイドストーリー」ならぬ「ウェスト・サイズ・ストーリー」。ニューヨークの介護施設で、ギャング団元メンバーたちが2つのグループを再結成し、抗争する物語だが、演者の大半が、ウエストのサイズが気になる中高年という事情も、題名に込められている。
稽古によってウエストのサイズは縮まると思いきや、汗をかいた後の飲食でそうでもないとか…。斎藤達也医師は「それよりも慣れない運動で肉離れとか、ひざ痛とか相次いで大変です。女性役を演じるのに気を抜いて、すぐにおじさんに戻ったり」と苦笑いする。それでも、メンバーは貴重な時間を稽古に割き、体にムチを打ちながら本番を目指している。
会場は収容2150人の大ホール。日本をけん引してきた男たちが、必死な姿を見せ、観客を元気にするためにガムシャラになっている。【柳田通斉】
六本木男声合唱団倶楽部 1996年、エイズのチャリティーイベントのために著名人二十数人で結成された「元美少年合唱団」が母体。同合唱団解散後の00年、練習場所が六本木にあったことから、現在の名前で再結成。団員は約250人で、年齢は20代〜80代。毎年、東京・サントリーホールで定期コンサートを開催。パリ、ハワイなど世界各地で海外公演も行う。団長は作曲家三枝成彰氏。
◆「ウェスト・サイズ・ストーリー」主な出演者(敬称略)
鳩山由紀夫(67)元首相
宮内義彦(79)オリックス・シニアチェアマン
服部真二(61)セイコーホールディングス会長
近衛忠莩(75)日本赤十字社社長
ケント・ギルバート(62)カリフォルニア州弁護士
林芳正(53)元農林水産相
羽田雄一郎(47)元国土交通相
柿沢未途(43)衆議院議員
鈴木寛(50)東大大学院教授、慶大教授
浅葉克己(74)アートディレクター
横山幸雄(43)ピアニスト
露木茂(73)キャスター
小倉淳(56)フリーアナウンサー
林真理子(60)作家
◆主な制作陣 音楽監督三枝成彰 脚本・福島敏朗 演出・三枝健起 美術・わたせせいぞう
林真理子氏は声だけの出演。三枝成彰氏は出演者も兼ねる。カッコ内は年齢
[2014年9月29日7時49分 紙面から]<<