岸田外相 北方領土交渉は「静かな雰囲気で行うことが重要」

岸田文雄外相は25日の衆院沖縄北方問題特別委で、北方領土問題に関する国際的な広報について「議論自体は静かな雰囲気で交渉を行うことが重要だ」などと述べ、日本の主張の対外発信に慎重な姿勢を示した。沖縄県尖閣諸島島根県竹島をめぐっては対外発信を活発化させる中、関係改善が進むロシア側に配慮した形だ。
西岡新氏(日本維新の会)の質問に対する答弁。日本が抱える領土問題の国際広報戦略を問われ、岸田氏は外務省ホームページ(HP)などを充実させる考えを明らかにした上で「ただし、北方領土問題については何といっても当事者同士が議論し解決する問題だ」と述べ、特別視する見解を示した。
尖閣諸島竹島に関しては昨年10月、日本の主張をアピールする動画を作成し、外務省HPなどで公開。北方領土問題をめぐっては、「準備中」(外務省)のままとなっている。
山本一太沖縄北方担当相は、北方領土ビザなし交流の専用船が発着する根室港の岸壁に「テントや簡易トイレを設置するなどの措置を検討している」と簡易的な待ち合い施設を新年度に整備する方針を示した。風雨を防ぐ施設がなく、高齢化する元島民らから要望が出ていた。自民党伊東良孝氏(道7区)の質問への答弁。<<