ロシア日本大使館に過激派侵入 北方領土交渉に講義 / 日露次官級競技 8月末再開へ

【モスクワ共同】モスクワの日本大使館に19日午前11時(日本時間同日午後4時)ごろ、ロシアの過激派組織の男女数人が押し掛け、発煙筒を建物正面に投げ付けた。さらに男2人が柵を乗り越えて大使館の敷地内に侵入し、北方領土交渉に反対するビラをまいた。
大使館によると、警備員が2人を取り押さえ、通報で駆け付けた警察官が敷地の外にいた男2人と共に、不法侵入などの容疑で拘束した。大使館周辺では日本の領土返還要求に抗議する小規模集会が時々開かれるが、敷地内にまで侵入する過激な行為は極めて異例。大使館員は建物内にとどまり、けが人などはいなかった。

【モスクワ共同】ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は19日、4月の日ロ首脳会談で安倍晋三首相とプーチン大統領北方領土問題の仕切り直しで合意したことを受け、8月末にモスクワで外務次官級の協議を開催することを明らかにした。中断していた領土交渉の実質的な再開となる。インタファクス通信が伝えた。
ロシアはモルグロフ外務次官が出席。日本では斎木昭隆外務審議官事務次官に昇格、後任に杉山晋輔アジア大洋州局長を充てる人事が固まっており、杉山氏が出席する可能性が高い。<<