田中真紀子 記者会見で恨み節 他

民主党が惨敗した衆院選後初の閣議が18日午前、落選した田中真紀子文部科学相ら8閣僚も出席して首相官邸で開かれた。野田佳彦首相は閣議後の閣僚懇談会で「ご迷惑をお掛けした」と陳謝したが、田中氏は記者会見で衆院を解散した首相の判断に「短兵急。独り善がりで周りの意見を聞かなかった」と恨み節を漏らした。他の閣僚からは党再生への決意も相次いだ。
8閣僚の落選は現行憲法下で最多。現在の閣僚18人のうち、森本敏防衛相、立候補しなかった滝実法相を含め「民間人」は10人となる。憲法は閣僚の任命について過半数は国会議員から選ばなければならないとしており極めて異例の状況だ。

岡田克也副総理は18日午後の記者会見で、衆院選で落選した田中真紀子文部科学相野田佳彦首相の解散判断をめぐり恨み節を漏らしたことに関し「選挙は最終的には自分の責任だ。首相の決断を理由に負けたというのは議員の取るべき態度でない」と忠告した。
田中氏は同日午前の記者会見で「独り善がりで周りの意見を聞かなかった」と首相を批判。岡田氏は「執行部や他人の責任にするのを改めないと、この党は再生できない」と強調した。
民主党惨敗の原因については、実績のPR不足が一因だとしたほか「国会で民主党の質問者が首相や閣僚を攻撃することがよくあった。そういうことがオウンゴールとなり全部選挙で跳ね返ってきた」と指摘。「与党の自覚が十分でない議員もかなりいたことが、反省の一つだ」と述べた。(共同)

今回の衆院選は、女性立候補者が苦しんだ。女性当選者数は38人にとどまり、過去最多だった09年の54人から激減したことが17日、分かった。
前回40人の女性を当選させた民主党が3人に落ち込んだことが響いた。1993年から連続6回当選していた田中真紀子文科相(68)も落選。新潟5区で自民党長島忠美氏(61)に敗れ、比例復活も逃した。
田中氏は17日、新潟県長岡市内で「民主党に対する期待外れが反動となった。この結果は予想できないでもなかった」とさばさばした表情で話した。自身の政治活動に関しては「これまでいただいてきた支持を反映させる努力をしたい」と継続する考えをあらためて示したものの、参院議員や知事などへの転身を問われると「私は不器用ですから、そんなことはありません」と否定した。
東京21区に日本維新の会から立候補した佐々木理江氏(30)は17日午前2時40分ごろ、立川市の選挙事務所で敗戦の弁を述べた。グラビアアイドル出身として注目を集めたが、「自分ではやれることはやったと思っているので、今は結果と自分の力不足を受け止めています」と語り、「落下傘なのに地元のみなさんにこんなに支援していただき、感謝しています。期待に応えられなくて申し訳ありません」と目に涙を浮かべた。
東京12区に日本未来の党から立候補した青木愛氏(47)は17日未明、比例での復活を果たした。かつて小沢一郎氏(70)に近い「小沢ガールズ」として注目を集めた青木氏は「政権を担う立場にない党として、何ができるのかを小沢先生とも話し合って考えていきたい」と厳しい表情で語った。<<