北方領土の農場 中国人を雇用

日本政府が、北方領土での第三国の経済活動を容認できないとするなか、国後島にある農場が、ロシア当局の許可を得て中国人の労働者を雇用したことが分かりました。
中国人の労働者を雇用したのは、国後島にある農場で、3日午後、6人の労働者が船で国後島に到着しました。これらの中国人たちは、ロシア当局から外国人の労働許可を得ていて、国後島の古釜布などにある13ヘクタールほどの農場で、ジャガイモやニンジンなどの栽培を行うということです。この農場の経営者の男性は、NHKの取材に対し、「中国人はまじめに働き、野菜の育て方もよく知っているので雇った。正式な労働許可もある」と述べ、雇用に問題はないと強調しました。北方領土での第三国の経済活動について日本政府は、ロシアによる実効支配を正当化しかねず容認できないという立場です。しかし、最近はこれに反して、サハリン州政府が北方領土を含む地域への投資を呼びかけるセミナーを北京で開催するなどの動きが目立っていて、今回、中国人の雇用が分かったことで日本側のさらなる反発を招くことも予想されます。<<