鈴木宗男氏 参院決算委員会で末松文部科学大臣に"球審詰め寄り"の件を質問

ついに国会へ――。日本維新の会鈴木宗男参院議員が16日、参院決算委員会で質問に立ち、末松信介文部科学大臣に〝ロッテ・佐々木朗希投手への詰め寄り〟への説明責任を求めた。


鈴木氏の怒りが収まらないのは4月24日のロッテ―オリックス戦での白井一行球審の行動だ。ボールと判定された佐々木朗が苦笑いすると、威圧的な態度でマウンド上へ向かっていった。鈴木氏は10日に更新したブログで〝球審詰め寄り〟に触れ「行き過ぎた態度、行動」「球審の態度に私は厳しい憤りを禁じ得ない」と怒りをあらわにしていた。


この日、質問に立った鈴木氏は2番目に〝詰め寄り問題〟を取り上げた。「4月24日のロッテ―オリックス戦で佐々木朗希投手が1球投げた。ボールの判定を受けて苦笑いしたんです。そうしたら球審がマウンドに向かって威圧的な態度で詰め寄った」と説明。「私はプロ野球はじめ高校野球でも、野球は国民スポーツですね。球審の態度としては非常に教育上、よくないと思うんですね。ここはしっかり日本野球機構(NPB)を呼んで…。投手は1球に賭けているわけですから、まさに人生を。佐々木朗希投手はクレームをつけたわけじゃなく苦笑いですよ。苦笑いしただけで球審がマウンドに向かうというのは、行き過ぎだと思うんですよ」とまくしたてた。


そして末松信介文部科学大臣に「ここは監督官庁というか、指導官庁としてプロ野球機構からしっかりと事情を聞いて、正しいメッセージを国民に与えてほしい。球審側からも機構側からも国民に対して何の説明責任がないわけですから。これで文科大臣、しっかり指導力発揮していただきたいが、いかがでしょう」とただした。


ユーチューブで問題のシーンを見たという末松大臣は、一般社団法人であるNPBは監督官庁でも所管でもないと説明しながらも「世間から注目が高かったこともございまして、日本野球機構におきまして事実関係を検証したうえで、今後同様の混乱をきたさぬよう、改めて公認野球規則に基づいて適切な試合運営の確認や審判への研修の実施などの取り組みを行っていると承知してございます。いずれにしても主催者である日本野球機構において、しっかり対応していただくことが大変重要であると考えております」と答弁。


さらに「今日の先生(鈴木氏)とのやりとりの中でご覧になった、おそらく心ある関係者は必ず中でもう一度協議をされかもしれません。今のところ、政治の舞台から私たちが(機構側を)呼んで、『こうすべきなんじゃないか』ってことは今、考えておりませんけれども、一度どういうものか頭の中で、教育上どうなるかを含めて整理をしてみたいと思います」と話した。


スポーツ庁の串田次長が「NPBの所在地がある東京都の所管」と説明すると、鈴木氏は「東京都が所管であるならば、スポーツ庁もいろいろなパイプがあるし、連絡が取れると思うので、ここはぜひとも公明正大な確認をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか」と要求。


これに串田次長が「先生のご指摘もございましたので、東京都の意見などもうかがってみたいと思っております」と答えると「速やかな説明責任をいただきたい」と念を押した。


球審詰め寄りが騒動になったことを受けてNPBは9日に審判全体ミーティングを開催し「世間を騒がせた案件起きないように」を再確認。「審判の行動規範について正しい試合の運営ができるよう確認」したが、鈴木氏が求める〝白井球審の行動についての説明〟はなされていない。