ロシア最大野党 共産党 「対日戦勝記念日」法案提出 他

【モスクワ時事】ロシア最大野党の共産党議員団は28日、9月3日を「日本軍国主義者に対するソ連人民の戦勝記念日」に制定する法案を下院に提出した。共産党プーチン政権と協力関係にあり、可決に至る可能性もある。
対ドイツ戦勝70年記念行事を控え、ロシアで愛国心が高まっていることが背景にある。日本の降伏も「ソ連の手柄」と歴史をねじ曲げ、北方領土の支配を正当化し、日本をけん制する狙いがありそうだ。
ロシアはメドベージェフ前政権時代の2010年、日本が1945年に降伏文書に調印した9月2日を「第2次大戦終結の日」に制定。事実上の対日戦勝記念日とされてきたが、今回の法案はさらに踏み込んで「日本」と名指しした。また、中国の抗日戦勝記念日と同じく9月3日に修正した。
共産党は現行の記念日について「戦勝や日本という重要な言葉が欠落している」と指摘。「第2次大戦が自然に終わったようで、誰に対して(ソ連の)偉大なる勝利が成し遂げられたのかはっきりしない」と「不備」を主張した。 
共産党は11年にも「日本帝国主義に対する戦勝記念日」法案を提出。この際は政権与党、統一ロシアの反対で廃案になった。ただ、ウクライナ南部クリミア半島編入を受けて日本が対ロシア制裁を科していることへの不満から、各党が同調するシナリオもあり得る。
ソ連独ソ戦終結後の45年8月9日、米英との極東密約(ヤルタ協定)に基づき、日ソ中立条約を無視して対日参戦。ポツダム宣言受諾後、北方領土まで占領した。歯舞群島の占領を終えたのは9月5日。(2015/04/29-14:55)

ロシア東部軍管区のスロビキン司令官は29日、2017年までに管内で40以上の軍事駐屯地を建設し、中でも北方領土択捉島国後島への建設を「優先する」と述べた。社会インフラの整備に対応するためという。沿海地方ウスリースクでの発言としてインタファクス通信が伝えた。
ロシア軍は、居住施設の近代化も急いでいる。スロビキン氏は、極東とザバイカル地方の管内全体で200以上の施設が新設あるいは補修されると述べた。(共同)<<