安部首相 7月にプーチン大統領へ親書送る

安倍晋三首相が7月中旬、外交ルートを通じてロシアのプーチン大統領に親書を送っていたことが6日、分かった。ウクライナ問題を受けて日本政府が4月に行った対ロ制裁の意図を説明した上で、北方領土問題の解決への意欲を表明。日本を含む先進7カ国(G7)と対ロ制裁で足並みをそろえる一方で、日本独自の外交も探ったものといえそうだ。近く訪ロする森喜朗元首相に新たな親書を託すことも検討している。
複数の政府関係者が明らかにした。
親書は、関係者への入国査証(ビザ)発給を停止した日本の制裁について「日本は先進7カ国のメンバーである以上、やむを得ない」と説明。欧米が踏み切ったような本格的な経済制裁は回避したい考えを示した。さらに「われわれには2国間の大きな課題がある。私はこれを最優先と思っているのは間違いない」と、プーチン氏と共に北方領土問題などの懸案解決に取り組みたい意向を記した。
これに対し、プーチン氏は返書で「シンゾー(晋三)の思いはよく分かった」と歓迎。返書には今後の日本側の動きを注視する考えも記されていたという。<どうしん電子版に全文掲載><<