馳浩 自民党広報本部長に就任

自民党は3日午前、内閣改造に先立ち、党本部で臨時総務会を開き、党の役員人事を決定した。今回の人事で最大の焦点となった石破茂前幹事長の後任に、谷垣禎一法相(69)が就任し、新四役が誕生した。総裁経験者の幹事長就任は初めて。首相は総務会長に重鎮の二階俊博衆院予算委員長(75)を起用する一方、政調会長衆院当選3回の稲田朋美行政改革担当相(55)を抜てき。選対委員長に茂木敏充経済産業相(58)を充てた。選対委員長を選対局長に格下げし、従来の党三役体制に戻すことも検討したが、四役のままとした。
高村正彦副総裁(72)、細田博之幹事長代行(70)、佐藤勉国対委員長(62)は留任した。組織運動本部長には田中和徳衆院議員(65)、広報本部長に馳浩衆院議員(53)が決まった。逢沢一郎衆院議院運営委員長(60)は留任する見通し。
谷垣氏は3日午前、党本部での新役員の就任記者会見で「大事なことは首相のもとで一致結束し、たくさんの課題に適切に応えることだ」と述べた。安倍晋三首相と石破前幹事長の関係が石破氏の処遇をめぐりぎくしゃくしたことも念頭に、政府・党一体で対応すべきだとの考えを示した。幹事長就任は数日前に首相側から打診されたと明かした。
年内に首相が判断する消費税率の10%への引き上げについては「消費税は財政安定に寄与する。基本は法律に書かれた通りに(再増税を)進めることだが、景気情勢も見ないといけない」と述べた。首相からは「諸般の事情に目配りをして進めてほしい」と指示を受けたという。当面の課題として福島、沖縄両県知事選の勝利を目指すと強調した。【影山哲也】<<