参院選 新党大地 鈴木宗男代表の政策演説→鈴木宗男候補の選挙演説の同姓同名リレー 他

(前略)

午後2時、最初に姿を見せた鈴木代表は単独で熱弁をふるった。受託収賄罪などで服役し、公民権停止中のため、政治活動はできても選挙運動は不可で、候補者と並んで演説するのはNGのためだ。「弱肉強食の社会から、平等な社会へ変えていきたい」と熱弁をふるい、議員定数削減、消費増税凍結、原発ゼロなどを訴えた。
鈴木代表が演説を終えてから約15分後、新党大地の名付け親で歌手の松山千春(57)の紹介を受け、もう1人の『鈴木宗男』が壇上に立った。鈴木代表と同姓同名という縁で出馬した鈴木氏は、この日が多くの聴衆の前での初演説。しかし、環境関係のNPO法人代表を務める73歳は「新鮮な空気と水を守るには、森林の整備が必要です」と得意の環境問題を堂々と語った。
昨年12月の衆院選で「所属国会議員5人以上」の政党要件を失った大地。今回の参院選では全国有効投票数の2%以上の票を獲得して政党要件を回復させるため、選挙区と比例代表で計11人の候補を擁立し、結党以来初の全国規模の選挙戦に挑んでいる。
鈴木氏擁立には批判の声もあるが、鈴木代表は「私、鈴木宗男が選挙に出られないのは事実だが、鈴木宗男という名前に勇気や希望を持っている人たちがいるのも事実」と語った。松山も「73歳には見えないでしょう。みなさん期待してください」とエール。極めて珍しい同姓同名リレー演説で、酷暑の中、集まった約200人の聴衆にアピールした。
(紙面から)

同じ場所での演説でも別々に行えば応援にはならないという扱いのようです。

歌手の松山千春(57)が10日、都内で行われた新党大地の街頭演説会に登場した。
鈴木宗男代表(65)の後にマイクを握った松山は「我々ハゲは直射日光を浴びるもんでとんでもなく暑いと感じますが、そんな中、足を止めて下さってありがとうございます!」と自虐ネタで約100人の聴衆を沸かせた。
原発問題では「各党とも原発ゼロにするとか言ってますが、どこも工程表を出していない。聞こえのいいことばっかり言うな!原子炉を廃炉にするには、原子力の研究と開発が必要なんです!」と持論を展開。最後は代表曲「大空と大地の中で」の一部をアカペラで歌い、「大空と大地の中で一緒になって暴れましょうよ」と訴えた。

民主党菅直人元首相が、参院選東京選挙区(改選数5)で、民主党から公認を剥奪された現職の大河原雅子氏の支援に躍起となっている。この「反党行為」に対し党執行部は警告を発しているが、菅氏は完全無視。9日にはついに、大河原氏の応援のため都内で街頭に立った。今や政界への影響力低下が著しい菅氏だが、今回の“暴走”は党内に大きな波紋を広げている。(楠城泰介)
帰宅ラッシュで人通りが絶えない9日夕のJR立川駅北口のデッキ。菅氏はビールケースに乗り、声を張り上げた。
原発は便利だが危ないものを子供たちに残すことになる。原発を進めようとしている安倍(晋三首相)さんにノーといって活動してきたのが大河原さんだ」
菅氏が党の非公認候補を公然と支援するのには理由がある。
一つは、昨年の衆院選で大河原氏の出身団体である地域政党東京・生活者ネットワーク」から支援を受けたことへの「恩返し」。ただ何よりも大きいのは、「脱原発」を主張する大河原氏を後押しすることで、自らのライフワークを際だだたせたいという思惑だ。
今年に入り、太陽光発電仕様の自宅「エコカンハウス」を都内に新築したものの、さして話題にならなかった菅氏。それでも「脱原発」は今の菅氏にとって唯一のセールスポイントだ。
ただ、今後、菅氏が党の処分対象になるのは確実だ。細野豪志幹事長は現職の鈴木寛氏への一本化を決めた翌3日、各議員に「一本化の決定を重く受け止め、一丸となって全力で戦い抜くよう強く要請する」と記した要請文を配布。
8日には横浜市内での街頭演説で菅氏を念頭に「決めたことはしっかり守る政党にする。できない人は退場してもらってもいい」と言い切った。
もっとも、執行部は一本化を図る際、大河原氏に推薦を打診しており、処分しづらいのも事実。大河原氏を支援しているのは菅氏にとどまらないため、仮に処分した場合、党内に亀裂が走るのは必至だ。
東京選挙区の結果は、東京を地盤とする海江田万里代表の進退論に直結しかねない。党内には「大河原氏が当選して、鈴木氏が落選したら元も子もない。切腹ものだ」(幹部)とも声は根強い。
党の命運がかかる選挙区で、わが道をゆく元首相。執行部は頭を抱えている。

「中国側からすれば、(日本が尖閣を)盗んだと思われても仕方がない」
 香港のテレビ番組でこのような爆弾発言を残して、目下、国を挙げての大バッシングにさらされているのが、ご存じ鳩山由紀夫元首相だ。昨年の衆院選を前に引退宣言をしたため、今では一民間人だが、そこは“元首相”。その発言力はダテじゃない。
それだけに、先週発売の『週刊文春』(7/11号)は“音楽家のスパイ”に操られていると書きたて、『週刊新潮』(同)は保守系論客のコメントを引用して「政治的禁治産者扱いにする(べき)」などと、ボロクソに批判。菅義偉官房長官は「開いた口が塞がらない」とこぼし、古巣の民主党も「猛省を促す必要がある。極めて不適切だ」(細野豪志幹事長)と大ブーイング。「極刑が前提の外患誘致罪で拘束しろ!」(青山繁晴氏)という過激な発言まで飛び出しているのだ。
時に「宇宙人」と揶揄されたお人とはいえ、このような鳩山バッシングぐらいは予想できたはず。なぜ、批判を承知で”売国発言“を繰り出したのか? 渦中の人物がSPA!だけに真意を語った。
――現在、ほとんどのメディアで、批判の嵐が巻き起こっています。
鳩山:いつからこの国は、こんなにも右傾化してしまったのかという思いです。本来ならば、時の政府を諌める立場にあるメディアも一緒になって、私に向けて罵詈雑言を浴びせ続けている……。今、我が家には右翼の街宣車が押しかけていますが、私の発言自体は間違っていない。日本の将来を見据えたとき、日中間のパイプを強力にしていく以外道はないし、それを成し遂げるまで罵詈雑言が飛び交うのは不徳の致すところです。ただ、先日、孫崎さん(享・元外交官)や植草さん(一秀・経済学者)と鼎談した際、『我々は“人物破壊”トリオ』と自虐的に申し上げたのですが(苦笑)、政府に対して真実を解き明かそうとする人間は徹底的に叩かれる……。メディアも、繰り返し『政府見解と違うことを鳩山は言っている』と報道するばかりで、政府は常に正しいと追従しているようなもの。かつて戦争に突き進んだ頃の大政翼賛会的な空気が広がっており、非常に心配です
――「元総理」という立場で、政府見解と外れたことを言うことに、問題はないと考えているのか。
鳩山:そもそも、日本が戦争終結の際、無条件降伏として受諾したポツダム宣言では、1943年のカイロ宣言(連合国による対日方針が記された未署名の取り決め)の履行が約束されており、そのカイロ宣言には「満州、台湾、澎湖島など(such as Manchuria, Formosa, and the Pescadores)日本が盗取したすべての地域を中国に返還する」という一文がある。日本としては、返還は満州、台湾、澎湖島だけという見方になるが、中国からすれば、地名の前にある「such as(=など)」の中に尖閣が含まれると考えるわけです。さらに1895年、日清戦争終戦間際という“いいタイミング”を選んで、日本は尖閣編入閣議決定したが、これを対外的には表に出さなかった。こうした経緯もあり、中国側が『尖閣は日本が盗んだ』と考える動機になっている。現在、日中両国にはこういったそれぞれの主張があるのだから、『領土問題は存在しない』と一蹴するのではなく、今一度議論すべきということです
このほかにも、参院選で逆風にさらされる民主党への思いなども語った鳩山元首相。知られざる彼の思いを知りたければSPA!7/9発売号を読んでもらいたい。 <取材・文/週刊SPA!編集部><<