政府 「領土対策室」を設置 / ロシア軍 千島列島で大規模軍事演習開始

政府は5日、領土保全に関する政策調整や情報発信を担う「領土・主権対策企画調整室」を内閣官房に設置した。沖縄県尖閣諸島島根県竹島などに関する省庁横断的な対策を効率的に進めるとともに、国内外への情報発信力を強化するのが狙い。
調整室は、既に内閣官房にある「竹島問題対策準備チーム」を改組。北方領土問題を担当する内閣府の北方対策本部の職員も併任させる。 
菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で「関係省庁と緊密に連携し、国民世論への啓発などを考えている」と説明。山本一太沖縄・北方担当相も「外務省とよく調整し、矛盾のないように対外発信をしていきたい」と語った。
また、山本氏は領土問題に関する有識者会議を近く設置する意向を明らかにした。(2013/02/05-12:19)

【モスクワ時事】ロシア国営タス通信は5日、日本政府が領土保全の政策調整や情報発信を担う「領土・主権対策企画調整室」を内閣官房に設置したことについて、「プロパガンダのための組織創設」との見出しで伝えた。ロシアは日本との間に北方領土問題を抱えており、日本側の動きを注視しているもようだ。
タス通信は調整室について、「ロシア、中国、韓国との『領土紛争』において日本の立場を宣伝する役割を担う」と紹介。内閣府の北方対策本部の職員が加わることにも言及し、北方対策本部は「南クリール諸島(北方領土)問題の宣伝活動の調整や資金拠出に当たってきた」と解説した。(2013/02/05-19:52)

ウラジオストク共同】ロシア東部軍管区は5日、千島列島で大規模軍事演習が同日始まったと発表した。航空機や太平洋艦隊の艦艇、機関銃・砲兵師団のほか、同列島に常駐する国境警備隊員などが参加しているという。
発表文に詳しい演習場所の言及はないが、ロシア軍関係者によると演習を指揮する東部軍管区の副司令官ら幹部は北方領土入りしており、北方領土やその周辺地域が演習地に含まれているとみられる。参加している兵員数などは不明。
演習は計画されていたもので、ロシア海域で遭難した船舶の救難訓練も含まれるという。<<