北方領土 外国人労働者の定住増

【モスクワ=緒方賢一】ロシア政府が北方領土で、外国人労働者に家族と共に定住する許可を与えるケースが増えている。
国後島の消息筋が22日、読売新聞に明らかにした。北方領土にはこれまでも外国人労働者流入していたが、ロシアには、労働者だけでなく家族へのビザも発給することで、4島に対する主権を内外にアピールする狙いがあるとみられる。
消息筋によると、北方4島のうち択捉を除く国後、色丹、歯舞の3島にロシアが設定する行政区「南クリル地区」には2012年にウズベキスタンタジキスタンなど旧ソ連諸国出身の外国人労働者が500人以上入域した。このうち20〜30人は、ロシア政府の許可を受けて妻子も呼び寄せた。国後島の古釜布(ユジノクリリスク)では11年秋ごろから、中央アジアカフカス系の女性や子供の姿が目に付くようになり、学校に通う子供もいるという。
(2013年1月24日07時45分 読売新聞)<<