日本政府 ロシアに抗議

藤村修官房長官は12日の記者会見で、ロシアのニコライ・バトルシェフ安全保障会議書記が北方領土国後島を訪問したことに対し「(北方領土は日本固有の領土とする)わが国の立場を受け入れられず、残念で、ロシア政府要人の訪問は受け入れられない」と非難した。
その上で「これまでに日露両国は、領土問題を解決し、平和条約を締結することで合意している。誠実に領土問題の解決に向けた交渉を行うことが重要だ」と指摘した。

山根隆治外務副大臣は12日の記者会見で、9日にロシア海軍艦艇24隻が北海道と樺太の間の宗谷海峡を通過したことについてロシア側に対し「容認できないと申し入れている」と述べ、抗議したことを明らかにした。艦艇の通過で領海侵犯はなかったが、過去最大規模の海峡通過という挑発行為を牽制した格好だ。
一方、外務省の小寺次郎欧州局長は12日、都内でロシアのベールイ駐日大使と面会し、ロシア国家安全保障会議のパトルシェフ書記が北方領土国後島を訪問したことについて「受け入れられない」と抗議した。これに対し、ベールイ大使は北方領土はロシア領との立場から「訪問に何ら問題はない」と応じた。<<