北方四島交流センターの友好のあんどん、撤去

根室市の道立北方四島交流センターに展示されていた日露の青少年製作の「友好のあんどん」に、ロシアの国旗が国後、択捉の両島の上に描かれているデザインがあったことが分かり、18日に撤去した。
3年前にビザなし交流で同センターを訪れた国後、択捉両島のロシア人青少年35人と根室の中学生8人が共同製作した5基のうちの1基で、大きさは縦横約35センチ、高さ90センチ。
地図上の両島の中央部にロシアの国旗、根室半島には日の丸が描かれていた。一方、色丹島にはいずれの国旗も描かれていなかった。あんどんには、日本語で「永遠の友情」「友好」なども書かれていた。
18日に同センターであったビザなし交流の訪問団の結団式で、あんどんを見つけた現代ロシア論を専門とする大学教授(67)が「北方領土がロシア領と受け取られかねない」と指摘した。同センターは「基本テーマが友好なので、政治的背景はないと思う。見解は異なるが、誤解を招く恐れもあるので全てを撤去した」と説明している。【本間浩昭】<<