ロシア 国旗侮辱問題で再捜査を要求

ロシア外務省は2日、在モスクワ日本大使館の井出敬二公使を呼び、2月7日の「北方領土の日」に東京のロシア大使館前で右翼活動家がロシア国旗を侮辱したとされる事件について、日本当局の犯罪立件をしない方針に対して抗議した。「こうした軟弱さは放任とも言える」と批判し、再捜査がなければ日ロ関係の将来に影響すると伝えた。
ロシア外務省は2日、ルカシェビッチ情報局長のコメントも発表。「ロシアへの根拠なき領土要求が過激な性格を帯び、日本の政権の支持を得て高まりを見せる中、こうした過激な反ロシア行為の放任は可能になった」と指摘し、日本の対応を批判した。さらに、関係する右翼団体の指導部だけでなく、北方領土の返還運動を進める社団法人「北方領土復帰期成同盟」の代表団のロシア訪問についても「受け入れが可能だとは考えない」と述べて警告した。

枝野幸男官房長官は3日の記者会見で、右翼活動家が2月7日の「北方領土の日」に東京のロシア大使館前でロシア国旗を引き裂いたとされる問題について「捜査、調査した上で、法令に違反する事実が認められなかった。基本的にわが国の立場はこれで固まっている。しっかりロシア側に説明していく」と述べ、ロシア側が求める再捜査に応じない考えを示した。<<