中国人労働者 既に国後島で就労 / ロシア 北方領土向け予算増額へ

北方領土国後島で中国人が経営する農場で、少なくとも2人の中国人労働者が既に雇用され、ロシアの労働許可を得て農作物の栽培に従事していることが28日分かった。日本政府は「北方領土のロシアの管轄権を認めることになる」として外国人労働者北方領土での雇用は受け入れられないとの立場を取っており、現地での外国人雇用に反発を強めるとみられる。
国後島では南部ゴロブニノにロシア人が所有する農場が、今年4月から中国人少なくとも12人を雇用する計画であることが明らかになったばかり。
中国人労働者が働いているのは、ロシア国籍を取得した中国人経営者が古釜布(ロシア名ユジノクリーリスク)近郊に所有する農場。温室を持ち野菜などを栽培している。2人は数年前に労働者として国後島に招かれ、ロシア語は話さない。経営者はゴロブニノの農場のロシア人経営者と協力関係にあるという。

ロシア極東サハリン州当局は28日、ロシア政府が進めるクリル諸島北方領土を含む千島列島)の社会経済発展計画(07〜15年)に約130億ルーブル(約370億円)が追加投入されることを明らかにした。予算増額は北方領土を事実上管轄するサハリン州のホロシャビン知事が提案していたもので、26日にモスクワで知事と会談したバサルギン地域発展相が支持を表明したという。<<