菅首相 メドヴェージェフ大統領の北方領土訪問を「許し難い暴挙」と批判 / 鈴木宗男 週プレ連載第2回

菅首相はあいさつで、昨年11月のロシアのメドベージェフ大統領の国後島訪問について、「許し難い暴挙だ」と批判。領土返還に向け、「引き続き強い意志を持って、交渉を粘り強く続けていく。頑張ります」と訴えた。

あーあ。

前原誠司外相は7日午後の衆院予算委員会で、鳩山由紀夫前首相が5日の講演で、北方領土の2島返還論に言及したことについて「鳩山氏個人の考え方で、政府の考え方ではまったくない。元首相が日本政府の考え方と異なる考え方を、個人的意見であれ、言うのは控えていただきたい」と批判した。

ロシアで裏金作りをしていた本人が大使就任という悪夢

さらに、駐ロ大使人事について鈴木氏はこう述べる。
〈何よりも公平・公正に人事は行うべきだ。河野大使はロシアンスクールではない。前任の斎藤大使もロシアの専門家でなかった。そういう経歴の大使であるならば、より本省の欧州局長、ロシア課長との連携、協力は不可欠ではないのか。人の好い河野大使だけが責任を取らされることに同情するものである。
さて後任の大使には原田親仁チェコ大使を任命するそうだが、ハイレベルの人事である以上、佐々江賢一郎外務次官が判断したと思うが、佐々江次官と原田氏は確か同期である。国益の為より、次官の外務省における権力基盤、体制堅持だと懸念する声も出ている。原田氏はロシア側からどう見られているのか。前原外相はよく調べ、認識した上でのこの人事なのだろうか。
私は国会でも質問したが、原田氏は駐モスクワ大使館勤務時代、大使館の公用便箋に公印を押した偽造領収書を部下に作成させ、外相同行の記者団に配布している。更にソ連時代、駐モスクワ大使館にあった闇ルーブルを扱う「ルーブル委員会」の責任者でもあった。私が国会で質問した際、又質問主意書を出した時でも「ルーブル委員会は確認されていない」と当時欧州局長として答弁している。
自民党政権時で外務大臣も外務官僚の手の平に乗っていたのだろう。ところが、政権交代し、岡田外相は閣議決定答弁書で「当時あった」と認めたのである。私は外務省ロシアンスクール関係者はじめ、多くの人から以上のことを事実として聞いていた。原田氏は国会でも閣議決定答弁書でも閣僚に虚偽したことになる〉

2011/02/14日号より。*なおこの記事がWebで配信されたのは2011年3月1日です。