山崎拓 参院選出馬を断念 今後は白紙

 自民党谷垣禎一総裁は29日午前、夏の参院選比例代表出馬に意欲を示していた山崎拓前副総裁(73)、保岡興治元法相(70)と党本部で個別に会い、70歳定年制に沿って公認しない方針を正式に伝えた。離党も辞さない構えだった山崎氏は会談後、今後の去就について記者団に「白紙だ」と述べた。
谷垣氏は「定年制を守れという声が強い。党内をまとめていくために協力してほしい」と要請。山崎氏は「判断は執行部の権限だ」と出馬断念の意向を伝えた。山崎氏が公認されない場合は、離党や国民新党からの出馬を検討していたことを踏まえ、谷垣氏は「党再建に経験と知恵を貸してほしい」と慰留した。
会談後、山崎氏は記者団に「引退は全く考えていない。残された政治家人生の絵を描き直す。(離党や国民新党入りは)白紙だ」と述べた。執行部は保岡氏に衆院鹿児島1区支部長のポストを提示。保岡氏は「支持者と相談する」と答えるにとどめた。(共同)

関係者によると、山崎氏は山崎派会長としての政治活動は続ける一方、参院選への立候補は断念する意向を周囲に伝えているという。地盤の衆院福岡2区からは今後、立候補しないとも述べており、関係者の間では「参院選出馬が最後のチャンスだった。国政復帰はなくなった」との見方が広がっている。<<