ビザ無し訪問団 まとめ

■「住民とても友好的」団長ら会見
根室港に帰港後、訪問団は同日午後、根室市内で記者会見を開いた。団長を務めた山口洋子・連合副事務局長は「択捉島も訪問できた。国後島はみな温かく、訪問先の家庭はとても友好的だった」などと述べた。
及川公子副団長も「2人の子どもがいながら5人を受け入れてくれた家庭に感謝の気持ちでいっぱい」と語った。ツルネン・マルテイ参院議員は「訪問先のご主人に『もし日本人と一緒に島に住むことになったら歓迎してくれるか』と聞くと、即座に『歓迎します』と答えてくれたのが印象的だった」と話した。
父が国後島出身という元島民2世のデザイナー加藤徹さんは今回、国後島でファッションショーを開いた。
訪問団65人は6日に根室港を出港し、7日に国後島、8日に択捉島を訪問した。択捉島では、ラズミシキン・クリル地区行政長から「ロシア固有の領土へようこそ」と、「けんか腰のあいさつをされた」(山口団長)という。
ラズミシキン氏は「北特法を撤回しない限り、ビザなしは受け入れられない」と主張したが、鈴木宗男衆院議員は「北特法はあくまで日本の地域振興のための法」と応酬したという。鈴木議員は「行政長はサハリンから異動してきた人物と聞く。サハリンには日本総領事館もある。もっと親密な人間関係を築くべきだろう」と外務省を批判した。

今回のビザ無し訪問のまとめ記事。