わかむらPインタビュー収録の最終批評神話 文学フリマにて頒布

先日Webで先行公開されたわかむらPインタビューが収録された評論同人誌「最終批評神話」が本日開催の第7回文学フリマにて頒布されました。
今回のニコマス特集とわかむらPインタビューの趣旨について、同誌冒頭の記述から引用。

本誌『最終批評神話』はおおまかに二部に分かれると言っていいだろう。一部は、現在ニコニコ動画上で、異常なほど発達したアイドルマスターのMAD、いわゆる「ニコマス」の特集である。
ニコマスは、ニコニコ動画上で誰もが予想を超えた広がりを見せ、今なおその勢いは衰えない。とはいえ、ニコマスというなにかとてつもないヤバい現象が起きているということは、何となく共有され、個別のレビューなどはあるものの、いささか内輪的になるか、全く外部からものめずらしさで見られるかの二通りでしかなかない。
そして、ニコマス現象が永遠でない以上、今のうちに、私たちはこのニコマスの「ヤバさ」を活字に刻み付けたいと考えた。もちろんこの「ヤバさ」とは、オタクがなんかすごいことをやっているという感想には留まらない普遍性へとつながっている。とはいえ、ニコマスはあまりにも膨大かつマニアックである。そこで私たちはニコマスをディープに語るのではなくもっとベタに、こういってよければジャーナリスティックに語ろうと試みた。
その一環としてニコマス界の代表的なMAD職人であるわかむらPにインタビューを敢行した。私たちはこの特集を、2008年時点の徹底的に動物化し、二次創作化した(非)物語的環境の一種のドキュメントとして読んでいただければ幸いである。
峰尾俊彦+村上裕一 「最終批評神話とは何か」 『最終批評神話』(2008) p.1

このほか、"わかむらPインタビュー補足コラム"として濱野智史氏による記事「MTVとMADについて−《神話》的映像作家たちに関するいくつかの注釈」(pp.36-37)が掲載されています。

補足

引用にあたり、改行を追加しました。