馳浩 一年半ぶりのマットで勝利

“戦う副大臣”が帰ってきた!自民党衆議院議員馳浩(45)が石川県金沢市で行われた「2006サマーアクション・シリーズ」(23日・石川県産業展示館3号館)で、05年2月5日の「故ジャイアント馬場さん7回忌追善興行」以来、1年5カ月ぶりの実戦復帰を果たした。馳は当初、あいさつだけの予定だったが、左眼窩(か)底骨折で欠場した盟友・佐々木健介(39)の代役で緊急参戦。スーツを脱いでリング狭しと大暴れし、地元での引退試合を白星で飾った。
相手の両足を持ち、自身を軸とし、遠心力を利用してグルグルと回転する。馳の代名詞といえば、昭和プロレスの残り香が漂う古典技ジャイアント・スイング(GS)だ。地元ラストマッチ、万雷の拍手とハセ・コールに包まれながら、副大臣はYASSHIを31回転半も回した。「まだまだ。60回は回せたよ」。馳は衰え知らずだった。
ビルドアップされた肉体に黒のコスチュームで登場。真っ先にコーナーポストに駆け上り、観客席を指さしながら「よしいくぞ!」と、恒例のTシャツ投げを披露。会場のテンションを上げ、悪の軍団ヴードゥー・マーダーズ(VM)との初対決にプロレス魂を点火させた。YASSHIに「チョップはこうやって打つんだよ」と強烈な逆水平をたたき込み、乱入した諏訪魔には「このクソガキが!」と場外でパイプイスをお見舞いだ。最後はYASSHIをサンボ仕込みの裏投げから、北斗原爆固めで粉砕。引退記念のテンカウントゴングで送られ、胴上げで5度宙を舞った。
盟友の緊急事態に黙ってはいられなかった。「健介に無理はさせられない」。“ハセケン”として共闘した佐々木の欠場により、一肌脱いだ。「思い残したことはいっぱいある。諏訪魔を入れたVMとやりたいね」。8・27両国大会の決着戦へ。最後の夏、プロレスラー・馳は走り続ける。<<