辻元清美 質問でのパフォーマンス封印

「今日はヒートアップせずに冷静に議論したい」。秘書給与詐取事件で辞職し、昨年の総選挙で返り咲いた社民党辻元清美氏が8日、衆院予算委員会で約4年ぶりに質問に立った。「総理! 総理!」の連呼や「疑惑の総合商社」といった言葉での追及ぶりが持ち味だったが、この日はテーマを小泉首相靖国神社参拝に絞り、「心の問題」について静かにやりとりを重ねた。
辻元氏は、「異なる歴史観や価値観は心の問題。心のぶつかり合いにいかに折り合いをつけていくかが政治の役割だ。靖国参拝は首相個人の心の問題では片づけられない国際問題に発展している」と問いかけた。
首相は「一年に一度くらい二度と戦争をしちゃいかんという気持ちを持って参拝するのがなぜいけないのか。私には分からない」と持論を展開。さらに「辻元さん」と呼びかけて、「日本人の心の問題を考えたことはないのか。日本の首相だって人間。心は自由だ」と反論した。
議論はすれ違いのままだったが、辻元氏は「これからも淡々とやっていきたい」。一方で、「与党が多数になって国会に活気がなくなった」と物足りない表情も見せた。

すっかり普通の国会議員に。