国際大学GLOCOM 智場9月号

国際大学GLOCOM発行の「智場」2004年9月号掲載のレポート「スマートモブ化する韓国のe-democracy」の文中にて、日韓のwebでのパロディ文化の比較としてムネオハウスの記載が有り。

■韓国の現象をどう捉えるか

(中略)
 だが逆に、日本でも今後盛り上がる現象が韓国で先行して現れている、と捉えることも可能だ。その場合、いくつか韓国と日本の共通点を見出すことができる。たとえば日本でも、OhmyNewsと同じ市民記者制をとるインターネット新聞JANJAN日刊ベリタ等が生まれている。アクセス数や知名度、影響力ではOhmyNewsに遠く及ばないが、アクセス件数は現在1日10万ページビュー(2003年11月のJANJAN)と、これらのウェブサイトは成長を続けているようである。また、日本でも政治を笑いのネタにすること自体は全く珍しいことではない。インターネット発の現象に限ってみても、巨大匿名掲示板の「2ちゃんねる」などでは、政治家をパロディのネタにし、多数のデジタルコンテンツが作られるようなことがときどき起きている。たとえば、2002年に鈴木宗男衆議院議員(当時)が北方領土で建設に尽力した建物が「ムネオハウス」と呼ばれていると明らかになった際には、宗男(ムネオ)氏をネタにしたハウス音楽「ムネオハウス」が作られ、そこから派生したCDジャケット、フラッシュ作品等が盛んに作られ、オンライン・オフラインで盛り上がりを見せたことがあった。これは韓国でのパロディ文化と、質的な差はあまりないであろう。
(後略)
庄司昌彦 「スマートモブ化する韓国のe-democracy」 『GLOCOM『智場』』 100号 (国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 2004) p.39

本稿はhtml化されWeb上で公開されている他、本全体もpdf版が公開されています。