4/25 辻元清美 参考人質疑 詳報

◆自民・小坂憲次議員
−−入院していたのは松戸の病院か
「まず、国民にこの場を借りておわびしたい。申し訳ありませんでした。辞職後、複数の病院に入院していた。報道の取材もあり、その名前は差し控えさせていただきたい」
−−佐々木美枝秘書など1日つとめただけで、給料を1カ月分、まるまるもらった。秘書制度を利用して意図的にやっているのでは
衆議院の手続き上、そのような日付になっているんです。当選直後、11月6日に届けを出したが、採用が10月20日付にさかのぼっている、というのが衆院のシステム。故意にやったわけではありません」
−−佐々木さんのように以前、別議員の公設秘書を務め、辻元さんの秘書を辞めた後に村山富市元党首の秘書になった人も。だれかが管理していたと考えるのが当然。(土井党首の秘書)五島昌子氏の紹介は事実か
「事実です。初当選時は、旧社会党社民党が分裂し、秘書や職員も分かれた混乱時。佐々木さんは『新人の力になれれば、社民党を再生したい』と、物心ともにサポートすることを申し出てくれた。党が決めたということではありません」
−−会見時、「名前を差し控えさせて」といっていたのは、名義貸しということをやっていた、ということで土井党首や社民党を守るために言えなかったのか
「むしろ反対。紹介を受けただけで、言う必要がないと思ったんです」
−−政策秘書給与が振り込まれていた、辺見真佐子秘書の銀行口座はだれがどのように管理を
「事務所の会計担当者。私自身の通帳も会計担当者が保管していた」
−−5万円を引いた残りは、その口座のまま使われていたのか
「他の政策担当スタッフの人件費にそのまま充てていた。当選時、3つの公約、NPO法・情報公開法・京都議定書を掲げ、その政策担当チーム3人を1人分の給与でまかなっていたんです」
−−税金の処理は
「税金については個人で申告していたと思います。3人の金の振込みは、3人のうちのキャップから支給されていた」
−−政策秘書給与は公費。国から支給されている以上、税金を詐取したことになり、勝手な流用は許されない
「他の公設秘書からも寄付を受け、自分の給与も、自分の政治団体に寄付していた。初当選時、バックアップはなく、紙袋一つで国会にやってきた。他の公設秘書の寄付も本人の申し出です。政策秘書給与は、寄付の手続きを怠った。その感覚がなく、自分自身未熟でした。国会議員として恥ずかしく、議員辞職した理由の一つです」
−−それぞれの秘書からいくらの寄付を
「第一秘書からは98年に160万円、99年に190万円。私自身も97年に500万円など、ここにリストがあります。手続きにのっとり、本人の了解のもとに使っていた。流用はしていないし、私自身、第一、第二秘書とは市民運動時代から一緒にやってきて、同じ志にのっとって、お金も運用していました」
−−三宅坂刷新期成同盟名の文書で、党ぐるみの名義貸しが指摘されている。五島氏と一緒に辺見氏にあったときは
「紹介を受けた際、他の先輩議員の手伝いをしている、とは聞いていた。先輩議員が照屋寛徳議員と分かっていた」
−−辺見氏が照屋氏の事務所で常勤と知って、5万円でどうだ、と自分から持ち掛けたのか
「話し合って決めました。政策秘書は兼業でき、同じ国会の人として、アドバイスやブレーンとしてはいいのではないかと思ったんです」
−−五島氏に聞かないと分からないところが多い。委員長、五島氏の参考人招致
(委員長)「理事会で諮ります」
公明党・東順治議員
−−3月31日の番組で田原総一朗氏が「(ネコババ手法の)紹介者を知ってしまったが、土井委員長は辞めなければいけなくなるので、辻元さんに(判断を)委ねた」といっている。打ち合わせの時に田原氏にシステムについて話したのではないか
「(田原氏の)発言を見てないのでわからない。打ち合わせでそうしたシステムの話はしていません。どういう真意かわからない」
−−(ネコババは)党ぐるみでベテランが指南したのではないか
「他の人のことは存じ上げない。先日の読売新聞の調査で、国会議員の26%が親族を(公設秘書に)採用しているとか、献金を受けているひとは21%という統計もあるという。こういう場で申し上げるのは恐縮だが、(秘書問題は)国会でいろいろ議論していただくべき問題だと思うが、現行の政策秘書のルールを逸脱した点についてはおわび申し上げたい」
−−平成12年の告発文書に「新人議員の多くが(名義貸しなど)恥ずべき行為をやっている」と書かれいる
「文書は随分前に出たのではないか。他の方のことは知らない」
−−党幹部なのに知らないのか
「わたしは政審会長で政策全般では責任者だが、事務所の運営まで存じ上げない」
◆保守党・西川太一郎議員
−−辺見元秘書にはどちらが、どう話をもちかけたのか
「政策づくりのシステムをわたしのほうから説明し、わたしのほうから(5万円を支払うという手法を)申し出て、わたしの責任で決めた」
−−どうして他の政策チームの秘書と分割ではないのか
「フルタイムでは入れないというのでそう決まった。わたしは(当選後)半年で、当時は自社さ政権だったが、NPO法案をつくるため政策協議をするにも、相手の議員の経歴やどういう方なら理解いただけるかといった主にアドバイスを受けるためだった」
−−(政策秘書の給与をほかの秘書の人件費に充てるのは)便宜主義だ
「わたしの給与も事務所の運営に投げ出していた。指摘の点は重く受け止めたのが、辞職の理由のひとつだ」
◆民主・荒井聡議員
−−辻元氏の1年間の政治活動費は
「平均で4000万円ぐらいだと思う」
−−議員辞職したあなたの態度は大変潔いものだが、秘書制度改革は立法府にいてこそできるもの。泥をかぶってでも辞職をせずにいたほうが良かったのでは
「恥ずかしいことだが、私は会見で感情的になったこともあって、疑惑を全面否定した。後でそれが間違いと分かり、国民の信頼を失った。(目に涙を浮かべ)私が政治不信を深める存在になってしまった…。自分のいってたことが違ったらいけないと思い…(目から涙があふれ)辞職を決断した」
−−泣かないでください。公共工事の口利き疑惑と並んで秘書給与疑惑が論議されているが
公共工事の口利きなど、利権政治はストップさせなくてはいけない。二つの問題が同じ土壌で論議されることには思いがあるが、私が行った言動には問題があった」
◆自由・都築譲議員
−−ひと月で、29万円で生活していると言っているが
「税金や党の事務局経費、さらには文書通信費や政治活動費を除くと、残りが29万円から30万円程度になる」
−−団体や企業献金はもらっていたか
「ありません」
−−鈴木宗男氏からあなたに対する処分要求書が出ているが、いまだに取り下げられていない
「私はすでに議員辞職している。後は宗男氏の判断で、私がどうこういう立場ではない」
−−加藤紘一元幹事長も辞職をしたが、宗男氏はいまだに辞職をしていない。どう思うか
「よく、党に迷惑をかけたので責任をとって離党するという人がいるが、かねてから疑問に思っていた。まず、迷惑をかけたのは国民だ。だから、私は議員辞職した。党は離党していないが、これは今後の活動で償いたい。宗男議員の場合は私と反対の立場でしょうが、この場でどうすべきかは申しあげられない」
◆共産・児玉健次議員
−−辺見秘書の勤務実態や役割について、五島秘書からどのように紹介されたか。また月5万円の給与は五島秘書の助言によるものか
「働き方は、私と(辺見)秘書と相談して決めた。5歳年上だったので国会の仕組みが分からない私が、お姉さんのようになんでもキチッと相談できるからと紹介を受けた。給与は私が決めた」
−−辺見秘書が事務所に来た頻度は
「週に1回ぐらい。電話での相談は適宜していた」
−−ほかの秘書との仕事の分担は
「ほかの2人の公設秘書は国会が初めてで分からないことが多く(辺見秘書に)アドバイスを仰いでいた」
−−4人目の政策秘書の森さんは社民党大阪府連の幹事長だが、政策秘書としての実態は
「上京してきたのは月に3、4回だった。私は毎週末に帰阪しており、週の3分の1は大阪で活動していた」
−−辺見秘書への月5万円は名義貸し行為の事実上の対価では
「私は当時『名義貸し』という名前も知らなかった。3人の秘書によるチームで実働もあった。私の無手勝流の政策作りが現行法上で問題があったと認識している」
◆社民・横光克彦議員
−−現在の心境を
「私が未熟であったと痛感している。国民の方にご迷惑をおかけした。また、山本譲司元議員の事件について、間違えた発言をしたことを、この場を借りて謝罪したいと思っている」<<