北方領土墓参第一班 ロシア側が難色示し延期 / ロシア首相 北方領土でのスポーツ施設整備を指示

今年度の北方領土墓参事業で、北海道は12日午前、択捉島に向けて17日に出発予定だった第1班の訪問見送りを決めた。
ロシア側が日程通りの墓参に難色を示したためで、天候以外の理由で墓参事業の日程が変更されるのは1964年の事業開始以降初めて。道は日程の再調整を求める。
(2012年7月12日18時02分 読売新聞)

ロシアのメドベージェフ首相が11日、自らが党首を務める与党「統一ロシア」の幹部らとの会合で、北方領土国後島色丹島にスポーツ保養施設を整備するよう指示した。社会資本の充実で島民の流出に歯止めをかけ、実効支配を固める狙いがあると見られる。
ノーボスチ通信などによると、同首相は「クリル諸島北方領土)はロシアの領土の重要な一部だ。投資は極めて不十分だが、最近の我々の活動の結果、はるかによく発展し始めた」と主張。3日に国後島を訪問した際に「(北方領土に)スポーツ保養施設を二つ建てることを約束した」と述べた。国後島では住民との対話で、サッカーやアイスホッケーができる場所がほしいとの声が出ていた。
首相は会合で、スポーツ保養施設の建設は「統一ロシア」の掲げるプロジェクトの一つだと指摘。これは他党にはまねできないことだとも述べ、今秋の統一地方選に向けて党勢拡大の狙いがあることもうかがわせた。(モスクワ=副島英樹)<<