新党大地・真民主 結党会見: 「与党の側で行動」「政党交付金は受け取る」/ 松山千春も同席

6日行われた「新党大地・真民主」設立記者会見での鈴木宗男代表の発言は次の通り。
与党の側でわが党は政治活動をしていく。消費増税、環太平洋連携協定(TPP)には反対だ。国会議員の特権や国家・地方公務員の優遇など、無駄をなくすことが先だ。無駄をなくすことで、国民が「そこまでやっているならばわれわれも」という理解になっていく。
小沢一郎民主党元代表と連携するのか。
民主党の中で何か別の存在、特別なものという受け止めはしていない。あくまで民主党の中の一人という受け止めだ。将来的にリーダーとして采配を振るってもらいたい。
−消費増税関連法案への対応は。
どういう最終的な中身で、どういうタイミングで国会に出されるのか見ながら対応する。
−重要法案への対応は。
与党なので協力すべきものは協力するが、わが党としての考えは議題によってしっかり言っていきたい。
政党交付金は受け取るのか。
(所属)議員の意見を聞いたところ、「民主主義のルールの中でやっていけばいい」ということだった(ので受け取る)。企業・団体献金は受け取る権利はあるが、絶対受け取らない。
−米軍普天間飛行場移設問題への対応は。
普天間を一日も早くなくすためには、まずは県外(移設)で考えるべきだ。(2012/01/06-19:07)

鈴木宗男衆院議員が代表を務める「新党大地・真民主」は「与党の側」と強調しつつ、民主党小沢一郎元代表に近い離党予備軍の受け皿になろうと狙っているようだ。一時は、民主党に離党届を提出した内山晃衆院議員らの「新党きづな」と連携するとみられたが、同党が野党志向を強めたことから、別路線を歩むことになった。
鈴木氏は6日、札幌市内の記者会見で、消費増税反対論を展開し、「無駄をなくすことが先だ」と力説した。民主党内に根強い増税反対論があることや、同党のキャッチフレーズも踏まえ、鈴木氏は「国民生活を第一義に考える」と強調。離党を視野に入れる民主党議員に秋波を送った。
ただ、小沢氏との間合いは微妙だ。鈴木氏は小沢氏について「類いまれな政治経験を持って重きを成している政治家だ。将来的にリーダーとして采配を振るってもらいたい」などと持ち上げた。一方、「新党大地も公党である以上、民主党との枠の中で(関係を)詰めていきたい」と民主党執行部と連携する考えも示した。
当初、新党大地のメンバーとなった小沢氏側近の松木謙公元農林水産政務官衆院北海道12区)や元秘書の石川知裕衆院議員(同11区)は、内山氏らと行動を共にするとの見方が支配的だった。だが、松木、石川両氏は選挙区で鈴木氏の影響力が大きいという事情もあり、鈴木氏の新党に参画。二つの新党が国会内で統一会派を組む構想も消え、「きづな」側からは「なかなかうまくいかない」(若手)とため息が漏れている。
新党大地の浅野貴博衆院議員が民主党衆院統一会派に所属していることから、鈴木氏は今後も民主党統一会派を組む意向。消費増税に反対しながら「与党の側」に立つという鈴木氏に対し、民主党執行部から反発が出ることも予想される。(2012/01/06-20:47)

札幌市内のホテルで6日、新党大地・真民主の設立記者会見が開かれた。鈴木宗男代表や松木謙公代表代行・幹事長ら5人の所属国会議員を差し置き、まず最初にあいさつに立ったのは、新党大地命名者で鈴木代表の心の友である歌手、松山千春(56)だった。

詰めかけた多くの報道陣を前に冒頭、「この新しい政党の立ち上げに立ち会っていただいてありがとうございます」と語りかけた松山は、「これはどなたも感じることだろうと思いますが、最初メンバーを見たとき、何だこれは、どういうことだ、と。最終的には、訳あり新党なんだな、止まり木新党なんだな、まあみなさんそれぞれ訳ありますからね。それは記者のみなさんがよくご存じでしょうけど」と、いきなり本音トークを繰り出した。

「代表の宗男さんが仮釈放の身で、石川くん(知裕・衆院議員)は現在、戦っている最中。松木くんは不信任案に賛成して首になった方ですし、平山先生(誠・参院議員)は指導を仰ぐ方があっちこっち行ってしまうもんで、最終的に自分がバッジを付けた。横峯さん(良郎参院議員)の場合は、さくらパパとして親しまれて参院議員になったんですけど、いろいろゴルフのこと、女のこと、バッシングがありました」と5人を紹介した松山。

「しかし集まったとき、みんなの気持ちは固まっていた。今の政治の流れではいけない、何とか変えていきたい、と。本当にこの5名はわれわれの宝です。仮釈放の身で、5年間公民権停止の男のもとに集まってくれた。宗男さんにとってはありがたい存在です」と持ち上げた後、「冗談じゃなく、10年見守ってください。新党大地・真民主、天下を取りにいきます。5人とも腹は据わっています。われわれ自らが天下を取る。そういう気持ちで今日の日を迎えたということをぜひご理解ください」と熱弁を振るった。

会見中も、鈴木代表から次期衆院選について話を振られた松山は「候補者をどう決めるのか、それぞれ人脈がおありですからね。自分も全国コンサートを回りながら、宗男さん、こういう人がいるよ、こういう人ならいけるんじゃないか、というアドバイスはさせていただきたい。そして最終的に誰もいないという場合には、宗男さん、オレでいこうか、となるかもしれません」と、出馬への含みを持たせるなど、“千春節”を炸裂(さくれつ)させていた。<<