東北地方太平洋沖地震 北方領土も襲う

【モスクワ=寺口亮一】東北地方太平洋沖地震は、ロシアが実効支配する北方領土でも強い揺れと津波を観測した。
人的被害や建物の倒壊などは報じられていない。
ロシア極東サハリン州津波警報センターによると、北方4島のうち色丹島で3メートル、択捉では2メートル、国後では162センチの津波を確認した。4島やクリル諸島(千島列島)で、合わせて約1万1000人が高台など安全な場所に避難した。
発生当時、国後島でビルの3階にいた男性住民は「建物が崩れるのではないか思った」と話した。電話やインターネットが一時接続できなくなったという。また、カムチャツカ半島では火山活動が活発化し、5キロ・メートル以上の噴煙が上がっているという。
露国営テレビ「ロシア24」は画面の一部を割いて地震の様子を伝える米CNNの映像を流し続け、関心の高さをうかがわせた。<<