外務省 「北方領土不法占拠」の答弁書を取り消す

外務省は20日夕、北方領土の現状をめぐり「ロシア連邦が不法に占拠している」と指摘するなどした答弁書閣議決定したとの発表について、決定前の予定稿だったとして取り消した。20日午前の閣議後に報道各社へ配布した答弁書12件のうち誤発表分の4件を回収した。
政府の正式見解を示す答弁書に関する異例の失態といえ、文書管理のずさんさが問われそうだ。外務省は「信じられない単純ミスで、おわびするしかない」(報道課)としている。
誤発表された4件は、いずれも鈴木宗男衆院議員が提出した質問主意書への答弁書。うち1件は北方領土に関して、旧ソ連軍が終戦直前に不法占領したとする従来の政府の立場を継承した内容だった。<<