山崎拓 参院選出馬へ?

衆院選福岡2区で落選した自民党山崎拓・前副総裁(72)について、来年夏の参院比例選擁立を探る動きが浮上している。民主党を中心とする政権の誕生で「次期衆院選は4年後」との見方がある中、派閥の領袖として早期の国政復帰を図るのが狙いだ。ただ、党内には「70歳定年制」があるなど、課題は多い。
「党から要請があれば、受けて立つことは十分にあり得る」。17日午前、読売新聞の取材に応じた山崎氏は慎重な言い回しでこう語る一方、「自分には年齢的なハンデがあり、(国政選挙に立候補するなら)出来るだけ早いほうがいい。遅くとも年内には決断する」と明言した。
山崎氏は2003年衆院選で落選後も、04年の参院比例選への立候補を検討した。しかし、盟友の小泉首相(当時)から首相補佐官への就任を要請されるなどし、見送った経緯がある。
だが、今回は自民党が野党になっており、山崎氏に近いある地方議員は「参院選で勝負に出た方がいい」。
後援会関係者も「やり残した政治課題に対応するには、種類は違ってもバッジを付けてほしい」と言う。
衆院福岡5区で苦杯をなめ、返り咲きを狙う自民党山崎派原田義昭氏(65)も「安全保障や国防の面で山崎会長の見識や力が必要。ぜひ国政に復帰してほしい」と語った。
ただ、党の参院比例選候補の基準は「任期満了日に原則として70歳未満」で、「例外」として認められるかどうかが焦点。しかも衆院選で惨敗しただけに、党内には参院へのくら替えを希望する落選中のベテランも少なくないとされる。
自民党福岡県連内には「党の再生を期す選挙に、70歳以上の候補者が出るのは好ましくない。結局は断念せざるを得ないだろう」と冷ややかな声もある。 <<