北海道知事 ロシアのビザを取得しての四島取材でSTVに抗議

高橋はるみ知事は十四日の記者会見で、日本テレビ系列のモスクワ支局長を務める札幌テレビ放送STV)の記者がロシアの査証(ビザ)で北方領土に入った問題について、「元島民の気持ちを逆なでするものだ」と批判し、近く道議会と連名で日本テレビSTV両社に抗議する考えを表明した。
この支局長は九−十三日の日程で、択捉島に上陸し取材した。日本政府は一九八九年九月の閣議了解で、日本人がロシアのビザで北方領土に入域することは、ロシアの支配を認めることになるとして自粛を要請している。
会見で知事は、十五日出発予定だったビザなし交流の日本側第一陣が中止になったことを踏まえ、「(STV記者が)国の方針にたがうことをした一方、故郷を訪問する希望がかなわなかった元島民の心情を考えると大変遺憾だ」と述べた。
この問題では、元島民団体の千島歯舞諸島居住者連盟(札幌)も十四日、両社に対し抗議文を提出した。 <<