田中真紀子 民主党代表選出馬見送り

田中真紀子元外相は7日午前、出馬要請を受けていた民主党代表選について「今回は立候補しない」と表明した。理由については「首相がころころ代わる政治に国民はうんざりしている」と述べた。衆院議員会館で記者団に語った。
同時に「野田佳彦首相にはあと10カ月ぐらい頑張っていただきたい」と首相の再選を支持、来年夏の任期満了まで衆院解散・総選挙を先送りするよう求めた。

民主党自民党も党首選に突入し、様々な名前が首相候補として挙がっている。なかでも驚かれているのが田中真紀子元外相(68)だ。「悪い冗談だ。どうかしてる」(民主党ベテラン秘書)と評判はよろしくないが、支持議員は本気。売り込みのためペーパーまで作っていた。
3日に行われた代表選の事前説明会には12陣営が出席し、野田佳彦首相(55)、細野豪志環境相(41)、原口一博総務相(53)、田中氏らが立候補者として名前が出た。田中氏を強力に推しているのが川上義博参院議員(61)だ。川上氏は「田中真紀子先生にぜひとも出ていただきたい」ときっぱり。「女性宰相を誕生させる会」まで発足させている。
さらに「田中真紀子の長所」というペーパーを作っていた。要旨は2つ。
「初の女性宰相というだけではない。官僚と闘ってきた。その実績がある。(中略)もし国民が脱官僚を望んでいるなら、田中さんはその点で裏切ることはない」という脱官僚
もう一つは「元首相の娘で、為政者の心の動きを身近でみつめている。こんな心強い存在はいない。(中略)民主党はまず壊す必要がある。理念を実行するには、ブルドーザーのような力と、まっすぐなココロが必要だ。田中さんにはそれがある」という精神論だ。
ある民主党議員は「官僚と闘ったというより、けんかしただけ。“まっすぐなココロ”ってなんだろう(笑い)。これは逆効果じゃないか」と苦笑する。田中氏は態度を鮮明にしていないがどうするのか。「冗談と思うかもしれないが、川上氏は本気だ。ただ、田中氏は遠慮気味だし、キズがつくのが心配だ。推薦人も集まらないのではないか」(別の議員)との声も…。<<