韓国企業の作業員約50名 択捉島に上陸 他

北方領土択捉島で岸壁工事を請け負っているとみられる韓国企業の技術者ら約50人が上陸していると27日、現地の関係者が朝日新聞に伝えた。今月19日ごろに現地に入り、建設関連資材や機械類を搬入したという。
岸壁工事はロシア政府が北方領土開発のために進める「クリル諸島社会経済発展計画」の一環で、総工費は約35億円。韓国企業は、工事を手がける水産加工会社ギドロストロイから同島内の岸壁の海底を深くする工事を下請けしているという。
北方領土での外国企業の経済活動は、同地でのロシアの法的な立場を認めることになるとして、日本政府は反対している。

択捉島を訪れていた北方領土ビザなし交流の訪問団64人が28日、新チャーター船「えとぴりか」(1124トン)で根室港に戻った。プーチン大統領が7日に就任して以降初めての交流。長尾明宏団長(北方四島交流北海道推進委員会会長)は「楽しく活発に交流を進められた」と振り返った。
訪問団は25日に根室港を出港し、26日に択捉の内岡(なよか)港から上陸。島中央部の紗那(しゃな)にある博物館や日本人墓地などを訪れた。
現地の家庭も訪問。ボルシチなどの家庭料理を食べながら、日本や島内の現状について情報交換した。「厳しい冬の暮らし」をテーマにした意見交換や、ロシア側の子供に日本の絵手紙の書き方を伝える交流の場もあり友好を深め合った。
(同行記者団)

このギターで歌ってくれ!! 舞台「旅立ち〜足寄より〜」(7月30日から8月3日まで東京・青山の草月ホールで9公演)で松山千春役を演じる三浦祐太朗(28)に、フォークシンガーの松山千春(56)が27日、「思い出のギター」マーチンのD28をプレゼントした。「これからは祐太朗の時代」と、ギターに期待と夢を託した。
三浦友和・百恵夫妻の長男祐太朗は、千春の自伝的小説「足寄より」を舞台化した「旅立ち〜足寄より〜」で千春役を演じる。08年にロックバンド、Peaky SALTとしてメジャーデビュー。シングル3作品とアルバム1作品を出したものの10年に活動を休止した。その後、方向性を模索する中、射止めたチャンスが今回の役。8月1日には、千春が77年に発表したデビュー曲「旅立ち」のカバーでのソロデビューも決まっている。
その境遇を千春は、自身と重ね合わせた。35年前、千春を見いだした北海道・STVラジオの竹田健二ディレクターは、デビューした千春に「全てのアコースティックギター演奏者のあこがれ」とされるマーチンのD28ギターをプレゼントし、シンガーとして成功する夢を託した。そして今、千春もこのギターに思いを込めた。「あの時にもらったギターと、同じギターを祐太朗に渡したいと思った。これからは若いシンガーに頑張ってもらわないと…」と千春は、後継者に祐太朗を指名した格好だ。
千春からマーチンのD28を手渡された祐太朗は「このギターを持つのは憧れでした」と言い、目頭を熱くした。早速、ギターを抱えると、千春は思わず言った。「かっこいいよ。ブルース・スプリングスティーンにそっくりだ。とにかくアコギで歌えるカッコいいシンガーになって欲しい。舞台でもこのギターを使ってほしい」。恐縮する祐太朗は「頑張ります」と言うのが精いっぱいだった。<<