知床観光船遭難事故 海上保安庁 ロシアに北方領土周辺への捜索範囲拡大を通知 他

北海道・知床半島沖で観光船が遭難した事故で、海上保安庁は25日、ロシア当局に対し、安否不明者の捜索範囲が同国の実効支配する海域に拡大する可能性があると通知した。「海上における捜索救助に関する国際条約」(SAR条約)による沿岸国と結ぶ協定に基づくもので、ロシア側は了承したという。


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磯﨑官房副長官は25日の会見で、北方領土周辺の海域で捜索する予定があるか問われたのに対し、「現場海域の気象や海象、要援助者の発見・位置を踏まえて、関係省庁が緊密に連携しながら必要に応じて適切に対応していきたい」と述べるに留めた。

本日午前の記者会見での回答。

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1管は25日午前8時から記者団に捜索の状況や今後の見通しを説明。潮流の状況などから捜索範囲を広げているとし、今後のさらなる拡大も示唆した。また、行方不明の船体を発見するため24日から「ソナー」(水中音波探知機)を使い始めたことも明らかにした。ロシアが実効支配する海域に捜索が及ぶ可能性もあるといい、「国際的な捜索協定の枠組みでどのようにしていくか、調整が必要な可能性がある」としている。


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今朝の段階での第一管区海上保安本部の説明。

ロシアの極東開発を統括するトルトネフ副首相は25日、北方領土について、独自の開発や投資をさらに進め、「ロシアのものにする」との意向を示した。日本が令和4年版の外交青書で、北方領土は「ロシアに不法占拠されている」との表現を復活させたことへの反発とみられる。


ロシアはこれまでに北方領土経済特区に指定し、ウクライナ侵攻で欧米諸国とともに対露制裁を発動した日本への報復として、日露平和条約交渉の中断も表明している。日本との関係悪化を口実に、北方領土問題に終止符を打とうとするロシアの思惑が改めて鮮明になった。


極東ハバロフスク地方への出張時の発言をタス通信が伝えた。

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