辻元清美氏 瀬戸内寂聴氏死去を悼む

10月の衆院選で落選した立憲民主党辻元清美氏(61)が11日、スポーツ報知の電話取材に応じ、寂聴さんの突然の訃報に「私にとっては本当に命の恩人。悲しいです」とショックを隠せない様子で話した。

 寂聴さんとは約30年の付き合い。辻元氏が2002年に秘書給与流用事件で議員辞職を余儀なくされた際には約1か月半、京都の「寂庵」で寝食を共にしていたという。

 「すぐに『ウチの寺に来なさい』と連絡をくださって。毎日、庭の掃除をしながら、寂聴さんとご飯を食べました。心が落ち着くまで一緒に暮らして私の話を聞いてくれた。社会的に抹殺されるんじゃないかという恐怖感、どん底から救ってくれました」

 当時、寂聴さんは70代だったが「執筆活動を徹夜でされて『あ~朝になっちゃった、おはよう』と言っていました。ステーキ好きでたくさん食べていて、すごくエネルギッシュだった」と振り返った。

 「とにかく生きていなさい。生きていると絶対にダメなことはないんだから」という言葉が、特に印象に残っているという。落選したばかりの辻元氏は「今後のことを一番相談したかった」と話すと、「日本にとって羅針盤のような女性だった。私たちを見守っていてほしい。ありがとうございましたと言いたいです」としのんだ。