ラブロフ外相「平和条約は領土問題と別」/ 鳩山由紀夫の車囲んだ疑い 右翼団体会長ら逮捕

【モスクワ=黒川信雄】ロシアのラブロフ外相は26日、モスクワの露外務省で会見し、日本との平和条約交渉について、「領土問題の解決と同義ではない」と述べ、北方領土問題の解決を条約締結の前提とする日本政府の立場を否定する見解を示した。平和条約交渉は継続するが領土問題は存在しない、と述べたに等しく、日本側の強い反発を招くのは必至とみられる。
ラブロフ氏は、1956年の「日ソ共同宣言」を重視する考えを示した上で、宣言で「平和条約の締結後に色丹、歯舞両島を引き渡す」としている点に触れ、「条約締結後に(色丹、歯舞を)返還するのではなく、善意の印として引き渡しが可能だとしているに過ぎない」と主張した。
さらに、平和条約交渉についても「第二次大戦の結果を認めることなしに前進することはできない」と述べ、北方四島が大戦の結果としてソ連領になったとするロシア側の主張を受け入れるよう日本に迫った。
ラブロフ氏はさらに、平和条約がない状態でも両国間の経済活動が発展しているとの見方を示し、平和条約締結によって両国の経済関係が一層発展するとの日本側の主張を牽制(けんせい)した。
また、日本が国連安全保障理事会常任理事国入りを目指すのであれば「よりバランスを持たねばならない」と語り、米国に追従する外交姿勢を改める必要があるとの認識を示した。日米の同盟関係にくさびを打つ狙いがあるとみられる。

【モスクワ時事】ロシア政府は25日、北方領土択捉島で8月6日から9月3日まで、政府主催の愛国集会「全ロシア青年教育フォーラム」を開くと発表した。択捉島での開催は昨年に続いて2回目で、規模を拡大する。
学生や愛国青年活動家ら若い世代が対象で、ロシアによる北方領土の事実上の支配を強化するのが狙い。プーチン政権は9月18日の下院選を前に、国民の愛国心を高める効果も期待しているとみられる。
昨年8月に開かれた前回は、同22日にメドベージェフ首相が出席。日本政府の中止要請にもかかわらず、択捉島を訪問した。今回も政府要人が現地入りすれば、プーチン大統領の訪日を模索する日ロの関係に悪影響を及ぼしそうだ。
発表によると、期間中、3グループが交代で択捉島に上陸する。各グループは100人で構成され、前回は2回にわたり計200人が参加。今回は1.5倍の計300人を受け入れるとみられる。 
終盤の9月2日はロシアの事実上の対日戦勝記念日プーチン政権が北方領土支配の根拠とする「第2次大戦の結果」をフォーラムで誇示し、日本の領土返還要求をけん制する可能性もある。(2016/01/26-09:48)

ダボス(スイス) 25日 ロイター] - ロシアのトルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表は25日、クリール諸島(北方領土を含む千島列島)の漁業開発で外資を誘致する考えを明らかにした。
日本企業に優先権を与えるが、日本企業が名乗り出ない場合、別の外国企業を受け入れる方針だという。スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で述べた。
同氏は「クリール諸島を迅速なペースで開発したい」と強調。「漁業や養殖業に理想的な状況だ。日本企業を誘致し、合弁事業で優先権を与える用意がある」と説明した。
同時に「日本企業がこれを辞退するなら、われわれと協業する意志のある別の企業を探す。他の海外投資家が大きな関心を示す可能性がある」と述べた。農業に関しては、中国との協力も検討しているという。
日本はロシアの領有権承認につながる行動を避けて、過去にこうした提案への関心を示したことはない。

鳩山由紀夫元首相が乗った車を街宣車で取り囲み進行を妨げたとして、警視庁公安部は26日、威力業務妨害容疑で右翼団体司山会会長楠誠容疑者(53)=栃木県小山市西黒田=と長男で同会構成員の忠重容疑者(23)=同=を逮捕した。同庁によると誠容疑者は認否について「言わない」と話し、忠重容疑者は容疑を認めている。
逮捕容疑は昨年10月4日午後5時ごろ、東京都千代田区神田小川町の交差点付近で、十数人の右翼団体構成員と共謀。鳩山元首相が乗った車を街宣車12台で約10分間にわたって包囲するなどし、進行を妨害した疑い。
公安部は、最初に行く手を阻んだ街宣車に乗っていた両容疑者が事件を主導したと判断。他に関わった構成員についても捜査する。(2016/01/26-13:16)