安倍首相 GW中の訪露検討 他

安倍晋三首相は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に先立ち、4月下旬からの大型連休中に欧州を歴訪するとともに、ロシアも訪問する方向で検討に入った。自ら訪ロし、プーチン大統領との首脳間交渉で北方領土問題を前進させたい考えだ。政府関係者が14日、明らかにした。
北方領土交渉は首相が傾注する最大の外交課題の一つ。早期の大統領訪日を招請しているがめどは立っておらず、今年前半は両首脳が出席する国際会議の予定もない。このため、首相が直接、大統領との会談で、領土交渉前進に向けた決断を促す狙いがある。
首相は10日放送のNHK番組でも、ロシア訪問について「G7の議長国として建設的関与を求めていく上で、プーチン大統領と会って話をすることも重要だ」と述べ、意欲を示していた。 
首相は伊勢志摩サミット(5月26〜27日)の成功に向け、3月31日からワシントンで開かれる核安全保障サミットを利用して、オバマ米大統領と会談するほか、カナダ訪問も計画。大型連休には、英仏など欧州4カ国を訪れ、個別に協力を求める予定。訪ロは欧州訪問前後を検討している。訪問先は地方都市が挙げられており、ロシア側から開発協力への期待が強いウラジオストクなど極東地域なども取り沙汰されている。(2016/01/14-17:30)

4月の衆院道5区(札幌市厚別区石狩管内補欠選挙新党大地鈴木宗男代表が自民党候補の支援を表明したことで、5区補選を夏の参院選に向けた「オール野党共闘」のモデルケースとしたかった民主、共産両党は戦略の練り直しが迫られる。鈴木氏の動きの背景には、野党分断を狙った安倍晋三首相が昨年末から鈴木氏に接触し、大地の取り込みに成功したことがある。共産との連携に意欲を示す民主に「三くだり半」を突きつけることで存在感維持を狙った鈴木氏の思惑も重なった。
「北海道の皆さんに非常に高い支持のある新党大地が応援することは、大変喜ばしい」。菅義偉官房長官は13日の記者会見で、鈴木氏が自民党公認で5区補選に出馬する故町村信孝衆院議長の娘婿、和田義明氏(44)への支援を表明したことを歓迎した。
5区補選は、安全保障関連法成立後初の国政選挙。与野党参院選の前哨戦と位置付けており、首相が最も警戒していたのは、反安保を旗印に結集した「オール野党」が民主党推薦の池田真紀氏(43)を支援し、参院選に向けた統一候補擁立などの動きが全国で加速することだった。
先手を打ったのは首相だった。昨年12月28日、官邸に招いた鈴木氏を紅茶とケーキでもてなし、40分間にわたって会談。首相は「北海道で大地は大きな影響力を持っている」と鈴木氏を持ち上げ、選挙協力に強い期待感を示した。首相は「参院選の前に『オール野党共闘』の構図が崩れたことを世論に印象付ける意味は大きい」(自民党関係者)とみていた。
一方、保守層を支持基盤とする鈴木氏は、民共連携の動きを前に、5区補選で難しい判断を迫られていた。
関係者によると、鈴木氏は当初、2月ごろまで態度を表明せず民主に揺さぶりをかける構えだった。だが参院選に向け、共産党を含めた野党間での候補者調整が全国で進めば、民主が共産との連携を優先して党本部レベルで「大地切り」に動く可能性は高まる。逆に年明け早々に「民主切り」の先手を打てば、自民に最大限の「貸し」をつくった構図に持ち込める。