安部首相 やじ問題で謝罪

安倍晋三首相は1日の衆院平和安全法制特別委員会で、5月28日の安全保障関連法案の審議中に野党議員へ「早く質問しろよ」とやじを飛ばした問題について「重ねておわび申し上げる」と謝罪した。委員会は安保法案に関する集中審議を実施した。与野党自衛隊の海外活動拡大をめぐり、首相らの見解を問う。
浜田靖一委員長は委員会の冒頭で「国民も大変注視している。出席大臣は不必要な発言は厳に慎むようにお願いしたい」と注意した。首相は「委員長の指示を踏まえ真摯に対応していく」と応じた。
首相は5月28日の委員会で、民主党辻元清美氏に「早く質問しろよ」とやじを飛ばした。直後に「言葉が少し強かったとすればおわび申し上げたい」と陳謝したが、野党側は不十分だと批判していた。
集中審議で自民党岩屋毅氏は、安保法案によって日米同盟が強化され、抑止力が向上すると訴えた。公明党遠山清彦氏は、国連平和維持活動(PKO)協力法改正で可能になる治安維持業務や、武装勢力に襲われた国連要員らを保護する「駆け付け警護」の活動方針を聞いた。
民主党は、紛糾した前回5月29日の委員会に続き、周辺事態に関する過去の政府答弁について、岸田文雄外相を追及する方針。午後は民主、維新、共産各党が質問。

安倍晋三首相は1日の自民党役員会で、自身が衆院平和安全法制特別委員会で民主党辻元清美氏にやじを飛ばしたことに関し、「私の発言でご迷惑をかけた」と陳謝した。その上で、「平和安全法制の重要性、必要性を国民に理解していただくべく、丁寧に説明していきたいので、党でもよろしくお願いしたい」と指示した。

身内向けにも。