ロシア副首相 色丹訪問を見送り

ユジノサハリンスク栗田直樹】ロシアのトルトネフ副首相(極東担当)は、6日から7日にかけて計画していた北方領土の国後、色丹両島の訪問を見送った。現地の関係者が7日、明らかにした。両島の天候が悪化したほか、ロシア政府要人の北方領土入りを認めない立場をとる日本側の見送り要請を受け、一定の配慮を示した可能性もある。
トルトネフ氏は5、6の両日、北方領土を事実上管轄するサハリン州を訪問。地元関係者によると7日朝に空路、国後島入りし、ヘリコプターに乗り換えて色丹島を訪問し、病院や水産施設を視察する計画だった。しかし複数の島民によると、副首相の周辺から7日午前までに、訪問を見送る意向が伝えられたという。
日本政府は、ロシア要人の北方領土訪問は「日本の立場と相いれない」としており、副首相訪問の情報を得て4日、在日ロシア大使館に対して中止を求めていた。<どうしん電子版に全文掲載><<