- ネットラジオ「季節の外でPro」ムネオハウス特集 第9回 (2002年4月5日)
11年前のこのインタビュー音源の文字起こしになります。
前書き
- 編集点、楽曲の挿入箇所に"--"で目印が入っています。
- 可読性を高めるため、句読点の付加、重複表現の省略、体言止めの修正等の変更が加えてあります。
- 脚注は2013年3月時点の情報に基いています。
- インタビューを受けた方のプライバシーに配慮し、音源の直接公開は当ページでは行いません。
裏むね:
今日のイベントが成功しますように。お願いします。
以上です、委員長!muneo house info (以下、info):
全ては健全なパロディーとアイロニーの精神で行われているものと記憶しております。もうちょっと大目に見て頂きたい。
以上です、委員長!
モーリー・ロバートソン (以下、モーリー):ハハハッ(笑) 取材班は、鬼子母神の裏にしました(笑)
そして今表の方に回って「こんなに大きいんだ」ということを実感しつつ、あっちには鳥居が連続で一杯建ってますね。どこか座れるところで取材を開始したいと思っております。えー・・・ 「危険 手を触れないでください 鬼子母神」。これは・・・ 放水銃格納庫。なるほど。えー・・・ キャッチボール広場とも言うべき、ケヤキの木であるとか大木、巨木が。樹齢200年という感じであるような場所です。東京に残されている数少ないキャッチボールができる広場。神社の境内。鬼子母神にてお話しを伺いましょう。
あれ・・・!? これまたエッシャーの絵に出てきそうな迷路のように鳥居が一杯並んでいますね。描いてありますね「鬼子母神の公孫樹 樹齢600年以上」はっはぁ。幹の周りは8m、樹高は34m・・・ 切ったのかなぁ。30mはあるそうですね。「雄の木にして成長力を持続」なるほど。雄のパワーを600年持続されている。「これに触れれば」っていう感じの大明神・・・様の近くで話を。
どうですか? マスメディアに参加して?info:
え、もう緊張で胸がドキドキしています(笑)
モーリー:
ムネオがドキドキ?(笑)
info:
ハイ、ムネオがドキドキです(笑)
モーリー:
ハイ(笑) じゃあ座る場所探しましょう。
--
モーリー:
今日は「裏むねむね会」の裏むねさんとmuneo house infoさんにお話しを伺います。
宜しくお願いします。裏むね:
宜しくお願いします。
info:
宜しくお願いします。
モーリー:
いよいよ今夜の深夜にイベントがスタートするんですけど、どうなると思いますか?
裏むね:
とりあえず「何かあるかもしれないな」とは思ってます。ただ今の本スレの状態がちょっと荒れてるので心配なんですけど。後はumai bowさんとか宮大工さんにお任せして安心して楽しめると思います。
モーリー:
infoさんは今夜どうなると思いますか?
info:
酒池肉林の宴にならないことだけを祈ってはいますけど。うーん・・・ けが人とか死人とかが出ないでくれれば。それで一番良いんじゃないかと思ってます。そこら辺まで想定します、逆に。
モーリー:
あのお二人ともこのムネオハウスムーブメントというものをね、かなり当初からそれぞれの分担で支えてきましたよね。僕は自分のページからinfoさんのページにリンクさせて貰ってます。
あの、一昨日ぐらいまで宮大工さんが作ってるページだと勘違いしてたんですよ。info:
そうですよね。なんか書き方がそうだなと思ってたんですよ。
モーリー:
あれが一番ちゃんと頻繁に、しっかりしたページなのね。オフィシャルより。
info:
一番暇なんですよ(笑)
モーリー:
あぁ・・・ だけど結果としてリンクしてたおかげでより多くの人が。あれだけ頻繁に更新して・・・ どういうペースでやってきたんですか?
info:
うーん・・・ 寝て起きて、スレッドチェックして「あ、ネタがある。バーって書こう」大体それぐらいの簡単な気合いですね。個人ニュースサイトはどこも沢山大手がありますから、そういうとこがやっている事ってのをたまに管理人さんが言ってたりするんで、そこら辺を参考にしながらやってます。
だからそんなに大変っていうわけでは無いですね。時間があれば誰でもできることですね。モーリー:
自宅からやって来たんですか?
info:
ハイ、そうです。
モーリー:
で、裏むねむね会・・・ これが発足したのがいつ頃でした?
裏むね:
えっと元々本サイトの方で、MADニュースとかFlashの、要は面白いものだけを集めてやってたんですけど。
モーリー:
MADニュースってなんですか?
裏むね:
NHKのラジオニュースとかを、なんて言うんですか、言葉を面白おかしく遊びの感じで、例えば・・・
info:
継ぎ接ぎで
裏むね:
そうですね継ぎ接ぎニュースみたいな。
モーリー:
音声を?
裏むね:
そうですね。それがネット上で出回ってたんですけど、そういうものを一杯集めてまして。そのサイトをやってたんですね。で、「2ちゃんねるのテクノ板でこういうものがありますよ」っていうのを教えて頂いて。行ってみて聴いたら面白いと思ったんで。私はどっちかって言うとMADニュースっぽい感覚で載せたんですけども。それがきっかけなんですね。教えていただいたのが最初です。
モーリー:
で、あの、どんどんと大きくなって来ましたよね。入ってくる人もデータの転送量も。それに連れて裏むねさんの役割というのも変わってきましたか?
裏むね:
あくまでも個人サイトで細々とやっていたので、3日でちょっと考えられない転送量を記録してしまった時点で「あぁもうこれは凄い事になってしまったんだな」と思いましたけど(笑) でもなんか逆にもう「これは絶対続けなきゃいけないな」っていう、ある意味使命感みたいな感じを持ってしまったので。大きくなれば大きくなるほどこっちも嬉しいっていう気持ちにはなりました。
モーリー:
infoさんもやっぱり思いのほかの転送量だったと思うんですけど。どこらへんで気合いが入って来たんでしょうか。
info:
そうですねぇ。最初裏むねむね会さんがデリートされて、その次にxreaってところで今100GBさんって名前の方と私もミラーを置いてて、そこで同時にデリートされたんですよ。その時に1日の転送が100ギガっていうときで。
モーリー:
1日100ギガっていうのは、テレビのときもね、相手のディレクターが概念が分からなかったんですけど、100ギガってのは1つのサイトですか?それとも総合で?
info:
あのときのアナウンスだと確かアカウントが2つだったんですね。100GBさんの2つのアカウントを合計して日の転送が100ギガっていうことで。「賠償してもらいますよ」っていう脅し文句を貰っちゃったんですね。
モーリー:
この倍賞の仕組っていうのは、これだけマスメディアでも認知され始めたので、初めてムネオハウスを知りたくてストリームを聞いてる人もいると思うんですね。サーバの仕組みはどういう風になってるんですか?
info:
単純にmp3ファイルをアップして、ご自分のコンピュータの方にDLして聴くと。その間のサーバの負荷ですね、落としてる間の。その間サーバが働くもんですから、沢山落とすことになると、またサイズが大きいと、沢山負荷がかかると。
モーリー:
つまり、プロバイダの方で一定の太さの回線があって、みんなガーッとやってるとその周りのサイトがスローダウンするってこと?
info:
そうですね。
モーリー:
それをサイトの負荷と言うんですか?
info:
サーバと言った方がいいですね、それが入ってる。管理者が悲鳴を上げてデリートかけたり、アカウントを凍結したり。
モーリー:
要するにそれを消しちゃうんですか。ページを。
info:
そうですね。大概全部デリートされます。
--
モーリー:
あそこにいる子供たちとムネオハウスはそんなに変わらない(笑)ような気がして取材をしているんですけど。あの、その後裏むねさんは最初の裏むねむねサイト? が消されて飛び回ってると思うんですけど、最初に消されたのはいつですか?
裏むね:
えっとそうですね・・・ すぐだったと思います。裏むねむね会を作って。
モーリー:
裏むねむね会の最初のレイアウトっていうか、どういう情報が載ってたんですか?
裏むね:
最初は一番最初のスレッドに入っているmp3と、あとは私がムネオハウス始まる前から持っていたムネオさんのFlash。要はムネオさんを素材にした色んな作品を集めてたんですね。
モーリー:
もうあったんですかそういう。ムネオハウスのスレッドの前から。
裏むね:
丁度マキコさんとムネオさんの話題がテレビでずっと独占されてたときに、旬の物だからっていうことで色々教えてもらったり自分で探して全部持ってたんですね。で、一時期公開していたんですけども。一番最初に建った「アシッドハウス=ムネオハウス」っていうものに出会ってから、もう「全部ムネオさんを集めよう!」と思って、「裏むねむね会」っていうページを一つ設けたんですよ。
で、そのページを作って3日で「おめでとうございます!」と(笑) サーバ会社に「頑張って欲しいんですが、この転送量どうなんでしょう」みたいな「いかがなものか」と言われたので、しょうがないから引越しましょうかということで。
今のところ無料サーバを使わせて貰ってるんですが。とりあえず後はデリられないようにちょっとずつ情報を流して、あとはもう細々とやるしかない、と。モーリー:
今まで恨むねさんは何回ぐらい引越しを?
裏むね:
裏むねむね会になってから最低でも4、5回は引っ越してます。
モーリー:
それはやっぱりそういう警告のメールが来て追い立てられるように引っ越すと。
裏むね:
いえ、一切そういう警告のメールは来ないんですよ。いきなりFTPでも繋がらなくなってしまって。
モーリー:
もう自動的に遮断されて。要するに電気と水道を止められた次の日に引っ越すような。
裏むね:
そうですね(笑)
モーリー:
で、こういう転送量が激増するっていうのはここ数日更に激しくなったんですか?
裏むね:
あのYahoo!さんに載っちゃってからが凄くなっちゃったんですよ。テレビで初めて流れたときにちょっと多いかな、と。一桁でしたけどちょっと増えたかなと思ってたんですが、Yahoo!さんに載るようになってから、今までこれでも多かったのが倍に。1日に8000カウントですか。
モーリー:
それはしかも大容量転送してる8000カウントなんですか?
裏むね:
そうですね。で、もうこれ以上mp3とか大っきいファイルはもう置けないと思ったので消しちゃったんですけど。
モーリー:
でもカウント数は落ちない。
裏むね:
落ちないですね。多分「裏ニュース」[1]のおかげだなと思います。
*1 ・・・ 現実のニュースをムネオハウス調のネタニュースに書き換えたもの。裏むねむね会のメインコンテンツだった。
モーリー:
あ、ニュースをやってらっしゃる。
裏むね:
はい。
--
モーリー:
例えばですね、朝日新聞が取材に来ると言ってますよね。日曜の朝刊ですか載るのは。そうするともう大変な事に。その夜からパンクどころか、電話に虫が詰まっててかけられませんっていうぐらい、来てしまうと思うのね。そうするとやはりWinMXを使って下さいと呼びかける事になりますか?
裏むね:
そうですね。勿論WinMXを是非使ってほしいと思っています。それが管理人にとっても助かりますし、みんなで沢山聴けるようにするためには一番の近道だと思ってます。
モーリー:
WinMXを使う事のもう一つの作用として、使ってる人はホームページに比べて特定しにくいんですか?
info:
MXのサーバによるんですけど。モノによってはアクセスポイントが分かるのもあるんですけど、中には分からないのもあるんで。その場合はほとんど匿名です。
モーリー:
匿名性っていうのは作ってる人が匿名だったり、書いてる人の、ムネオハウスに燃料を注いでいる人達というのか、名無しが中心ですよね。この人達の匿名性があってのムネオハウスだと思うんですが、朝刊で認知されてしまうと「誰が作者なんだ?」っていう事も始まると思うんですね。そう意味でもWinMXはそれをカバーしてくれる感じ?
info:
うーん・・・ それよりは単純に転送量、負荷の問題ですね。それが根本的に解決されるんで。ファイル交換ソフトの方に移行して頂ければ。それが一番重要ですね。
モーリー:
WinMXを作った人はこんな現象が起きると思ってたでしょうか?
info:
まぁないでしょうねぇ(笑) 2ちゃんねるでもたまに奇跡的にまともな使われ方・・・ムネオハウスがまともな使われ方だとは思いませんけど(笑)、昔一回Napsterのときにあったみたいな話は聞きましたけど[2]。だから、作った人がどうだかわかりませんけど、普通MXが使われているのは完全に違法なやり取りですよね。だからそこまで考えてないと思いますよ。
*2 ・・・ 2001年1月に2ch洋楽板でとあるページ上で紹介されていた作者不詳のヘッポコな曲が話題になった際に、スレッド住民がNapster利用してKing Uszniewicz And His Uszniewicztonesの曲である事を突き止めた。「ミャッカムミャッカム」というフレーズが一部で流行した。参考: mimizun.com - 挑戦状
モーリー:
今回のファイルは、例えば宇多田ヒカルや浜崎あゆみを、あんなもの誰が聴くか僕はとんと見当が付かないんですが。mp3にしてまでっていうことね。でも業者かなんかするのかもしれない。夜店で売ったりするような人というか。中国っぽいけど。ただそういうものをあからさまに違法にやっているのと、同じWinMXを使ったりすることでムネオハウスを交換してること、あっちは違法性があるとしてこっちはどうですか? 合法ですか?
info:
うーん・・・ ファイルをやり取りしてる分には合法っていうか、特に触れるとかお咎めを喰らうようなことでは無いと思っています。お咎めを喰らうのであれば曲自体の問題なので。それを共有交換してる分に「お前まで悪だ」と言われる事は無いと思います。
モーリー:
聴いたことによる罪という。
info:
(笑) そういうのはありません!!あるわけ無いじゃないですか!
モーリー:
ハッハッハッハッハッハ
--
モーリー:
今夜歌舞伎町はどうなると思いますか?
裏むね:
ムネオのお面で付けた人で一杯になると思います。
モーリー:
怖い人がやってきてゴルァ?
info:
あー言われるかもしれませんねぇ。そういう場所になっても2ちゃんねらーは「逝ってよし!」と言い返せるかどうか・・・ まぁ無理だなぁ(笑)
裏むね:
(笑)
モーリー:
2ちゃんねらーは優しい人ばっかりな気がするんですけど、どう? しばらく関わってた人として。
裏むね:
一番最初の頃は本当にマターリしてたんですよね。今ちょっと荒れてるんですけど、基本的にはみんな本当に良い人達ばっかりだと思うんですよ。みんなムネオが好きなんだなっていうのは共通してると思います。
モーリー:
なんていうのかな、最初はパロディーの対象だったのがそのうち庇ってあげる対象に変化したと思いませんか?
裏むね:
そうですねキャラクター的に愛着が湧きすぎてしまって、仲間意識の中でみんな聴いてるんじゃないかなと思うんですよね。
モーリー:
で、彼がまた再浮上してくるのを心待ちにしてるって感じ?
裏むね:
それはまた話が別になると思うんですよね。できれば、本当にテクノでデビューしてほしいと思っています・・・ ごめんなさいウソです(笑)
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モーリー:
彼女は水風船で遊んでいますね。あの、ムネオハウス、無邪気ですよね?
裏むね:
そうですね。とってもはしゃいでますよね。楽しいです。
モーリー:
製品になったら無邪気さはなくなる?
裏むね:
私は冷めると思います。そうなったらもう手を引くと思いますね。
モーリー:
ドラえもんはバリバリ製品だったんですけれども、でも多くの人心に明かりを灯してくれたんだけど、そうは成り得ない?
裏むね:
あのー、私多分ムネオさんに対して愛情が強いんですよ。本当にちょっと好きなんじゃないかなと思うくらい(笑)
info:
ハッハッハッハッハッハ(笑)
裏むね:
実際夢に出てきて付き合ってるんですけど(笑) それから好きになってしまったので、私のものであって欲しいんですよ。で、私のものであってみんなのもので。でもムネオさんは典子さんのものじゃないですか。奥さんのもの。で、あとはもう2ちゃんねらーみんなのものだから、そっからまた離れてしまうと私は諦めます。
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モーリー:
最後に2ちゃんねるのスレッドで今まで参加してきた人達に何か言ってあげて下さい。
裏むね:
とりあえずみなさん寝不足だと思うんですね。昨日の時点で新しいスレッドが2本立ちましたから。皆さん付いて行くのに必死なんですよね。必死なの大変ですし。あと職人さんがやっぱり一番大変で。それぞれ関わってる人達はなるべくちょっと冷静になってムネオハウスを見直してみる良い時期だと思うんですよ。イベントを機に。それでちょっと落ち着きたい人は落ち着いて、もっと燃えたい人は燃えて・・・ ただまぁ程々にって言うしかないですよね(笑)
モーリー:
みんなずっと仲良くやっていけると思いますか?
裏むね:
うーん・・・ ムネオ好きなら仲良くしたいです。
モーリー:
じゃあまたinfoさんに同じ質問をしますけど。スレッドの方々に何か一言。
info:
スレッド内におけるハードミニマルは絶えて下さい。それだけです。気にしないでください。いちいち目くじら立てないであげてね。
備考
記事投稿日: 2013年4月5日
音源を提供して頂いた皆様に深く感謝致します。