日刊ゲンダイ「鈴木宗男もやっぱり「親バカ」」

愛娘を議員にしたい一心で変節?

新党大地鈴木宗男代表の「親バカぶり」が政界で話題になっている。
コトの発端は今月13日、陸山会事件で控訴が棄却された一件だ。有罪となった新党大地石川知裕衆院議員は、判決を不服として即日上告したが、判決後の石川の会見に同席した宗男が意外なことを言い出した。
「石川さんの次の選挙を考えたら、無駄な時間を過ごせない」
「ただ闘うだけでなく、将来のために、身を引くことも考えるべきだ」
その上で、「予算案を通すまでは職責を果たしてもらい、その後は、将来を考えてベターではなくベストの判断をしたい」と、予算審議後の上告取り下げを示唆したのだ。
「事前の打ち合わせもなく、会見の席上でいきなりそんな話をされて、石川議員も面食らった様子でした。そもそも、鈴木代表は、断固として闘うべきだと石川議員に言ってきた。無実ならば、最後まで訴え続けなければ政治家としての将来もなくなるという考えです。だから、鈴木代表も自分の裁判では最高裁まで闘ったし、上告が棄却されれば異議申し立てをするほどの執念を見せた。それが突然、石川議員に議員辞職を勧めるのだから、“やっぱり娘を議員にしたいのか”と感じてしまいました」(新党大地関係者)
石川が失職すれば、比例の繰り上げ当選で愛娘の貴子氏が議員になる。公民権停止中の宗男にとっては、娘を通じて国政に深く関与できるという思惑もあるのだろう。
一貫して無罪を訴えている石川が簡単に引き下がるとは思えないが、「外堀を埋められている」と、北海道の地元紙記者がこう言う。
「宗男さんに近いルートから、石川議員が辞職を決意したというような情報が盛んにリークされています。予算成立後の議員辞職が既成事実化されつつある。最終的には石川議員の判断ですが、最近は、すっかり闘う気力を失っているように見えます」
執念の政治家も、娘かわいさに冷静な判断力を失ってしまったか。<<