鳩山由紀夫 政界引退を表明 / 新党大地・真民主 民主党と交渉決裂

民主党鳩山由紀夫元首相(衆院北海道9区)は21日夜、北海道苫小牧市で記者会見し、12月16日投開票の衆院選には出馬せず、政界を引退する意向を表明した。鳩山氏は、消費増税や環太平洋連携協定(TPP)推進など、野田佳彦首相が掲げる主要政策には従えないと判断、引退を決めたことを明らかにした。
会見に先立ち、鳩山氏は党本部で首相と会談し、「さまざまなことを考え抜いた揚げ句、立候補しない決断をした。政界を引退し、第三の人生を歩みたい」と表明。首相は「民主党結党以来、党勢拡大に努め、政権交代の先頭に立つなど多大なる貢献に心から感謝する。元総理、元代表の決断を重く受け止める」と応じた。
衆院選に当たり民主党執行部は、党方針に従うと誓約する公認申請書への署名を求めている。これについて、鳩山氏は会見で「公認をもらい戦うことができないと判断し、政界引退を決断した」と説明した。 
また、鳩山氏は「政権交代の時、主張していたことが今の民主党の考え方になっていない」と首相の党運営を批判。党本部で首相と会談した際には、消費増税をめぐる党分裂に触れた上で、「もっとしっかり、包容力をもって行動してほしい」と求めたことを明らかにした。
北海道9区の後継候補に関しては「党本部が何らかの候補を考えているのではないか」と指摘、選定には関わらない考えを示した。
今後は、首相経験者として沖縄の米軍普天間飛行場宜野湾市)移設や平和外交の確立に尽力する考えを強調した。普天間移設をめぐっては鳩山内閣で迷走し、結局は自民党政権時代の同県名護市辺野古への移設に逆戻りしたが、鳩山氏は会見で「辺野古を主張している限り前に進まない。『最低でも県外』との言葉が事実になっていくよう協力していきたい」と語った。(2012/11/21-21:20)

2009年8月の衆院選政権交代劇の主役を担った民主党鳩山由紀夫元首相が衆院選不出馬を決めたことは、民主党政権の衰退の象徴といえる。政権を混乱させてきた鳩山氏の不出馬を、党内は衆院選への好材料と受け止めているが、自民党からは冷ややかな声が聞かれた。
民主党執行部は、党の一体感欠如に対する世論の批判を踏まえ、衆院選候補に対し、党議に沿った行動を誓約させる公認申請書の提出を義務付けた。消費増税や環太平洋連携協定(TPP)への反対姿勢を崩していない鳩山氏は、申請書への署名に応じなかった。
党公認を得られなくても、鳩山氏には無所属で出馬する道はある。不出馬を決めたのは「選挙に勝てないというのが一番の理由」(閣僚)とみられている。鳩山氏の地盤の北海道9区で自民党は、スピードスケート五輪銅メダリストで知名度が高い堀井学元道議の擁立を決めており、鳩山氏の苦戦が伝えられていた。
鳩山氏は10年6月の首相退陣時に次期衆院選不出馬を表明。しかし、その後にこれを撤回し、党内外から強い批判を浴びた。結果的に不出馬となったことで、民主党内では「うれしいニュース。間違いなく衆院選に追い風になる」(閣僚)との本音も漏れた。
これに対し、自民党幹部は「見え透いた話だ。こんなことで有権者が惑わされるとは思えない」と淡々と語った。(2012/11/20-23:39)

戦況分析と自民の反応。

民主党北海道(道連)と新党大地・真民主選挙協力協議が20日夜、決裂した。
荒井聰代表と鈴木宗男代表が、札幌市のホテルで会談したが、新党大地側が11、12区以外にも道内4選挙区で候補者を擁立する方針を崩さず、民主側と交渉の打ち切りを申し合わせた。民主は、不出馬を周辺に伝えた鳩山由紀夫氏(65)の道9区に加え、道11、12区の対応を、公示までの2週間で迫られることになった。
交渉決裂後、荒井、鈴木両氏は共同で記者会見し、荒井氏は「大地が党方針として追加の候補者擁立を決めたので、党同士の選挙協力は理屈として合わない」と決裂の理由を説明。鈴木氏は「大地は力がないと軽く見られたところもあった。民主側とは大きな認識の差があった」と話した。
(2012年11月21日16時47分 読売新聞)