国後島沖でゴムボートに乗っていた日本人男性 ロシア側に拘束される

【ウランウデ(ロシア東シベリア)共同】北方領土国後島の関係筋によると、同島北部の海上で21日、ゴムボートに乗っていた日本人男性クリヤマ・ケイスケさん(漢字不明、1974年生まれ)が無許可渡航の疑いでロシア国境警備隊に拘束され、22日に島の中心地、古釜布(ロシア名ユジノクリーリスク)に移送された。
ロシア側から連絡を受けた日本政府は22日、クリヤマさんの早期釈放と安全確保をロシア側に在京大使館を通じ求めた。

北方領土国後島北部の海上で21日夜、日本人男性が国境侵犯の疑いでロシア国境警備局に拘束された。情報筋によると、国境警備局が22日に同島の古釜布(ユジノクリリスク)に移送して調べており、男性の名前はクリヤマ・ケイスケで37歳という。ロシアのビザは持っていなかった。同局によると、男性はエンジンのないゴムボートに乗り、狩猟用ナイフとピストルを所持していたという。

枝野官房長官は22日の記者会見で、北方領土国後島付近で日本人男性がロシア側に拘束されたことを明らかにした。
枝野長官は会見で、22日午後1時過ぎ、ロシア・サハリン州の国境警備局から在ユジノサハリンスク日本総領事館に対し、日本人男性を拘束したという連絡が入ったことを明らかにした。男性は現地時間21日夜、北方領土国後島北側の海上で拘束され、ユジノクリリスクに連行されたという。
枝野長官は、ロシア側に対して「北方4島での邦人の逮捕や拘束は、我が国の法的立場と相いれず遺憾だ」と抗議するとともに、男性の安全確保と早期の釈放を求めた。<<