鈴木宗男 週プレ連載第6回

小泉純一郎症候群」にとらわれている菅首相
「反小沢解散」に打って出る?

刑務所(栃木県・喜連川社会復帰促進センター)で給食係を務めているわれらが鈴木宗男新党大地代表(前衆議院議員)から2月24日に手紙が届いた。民主党が展開する国民不在の「内ゲバ」に関して、鈴木氏は怒り心頭だ。刑務所の検閲印が押された便箋にこう書いてある。
民主党の党内亀裂、対立には唖然とする。国会議員の一番の仕事は国民生活を守る事であり、その最大の裏付けは予算である。その予算が成立するかどうか大変な時期に小沢一郎元代表の処分問題、新人16人の会派離脱騒ぎ、これら一連の責任は菅首相、岡田幹事長ら執行部にある。敵、味方、排除の論理はいけない。
民主主義は手続きであり、次に中身である。冷静に物事を進める判断がなぜ出来ないのか。鬼の東京地検特捜部が一年かけて小沢氏本人周辺を捜査しても立件出来なかったことを検察審査会で強制起訴されたから処分というのは無理がある。最終判決が出てから考えれば良い事でないか。なぜ大人の対応が出来ないのか頭をかしげる。政治家の基本は「心」であり「情」である。民主党の議員は偏差値は高いが、これを失ってはいけないという一番大事なことをどうも忘れているのではないか〉
筆者には、菅首相が「小泉純一郎症候群」にとらわれているように思えてならない。小沢一郎という敵をつくり総選挙に打って出れば、郵政民営化選挙のような奇跡が起きると菅さんは勘違いしているのではないだろうか。さらに鈴木氏は民主党の権力闘争を“子供の喧嘩”と斬って捨てる。

2011/03/28日号より。記事全体はいつものように菅首相を下げ、小沢一郎氏を上げる展開。