奈良の「大音響女」ネット上で大反響

ラジカセのボリュームを全開にし続けるなどで、隣家の住民を不眠にさせたとして傷害容疑で逮捕された奈良県の「大音響女」主婦河原美代子容疑者(58)の絶叫を題材としたパロディー音楽や動画が、インターネット上で多数作られていることが17日、分かった。「引っ越し、引っ越し!」というリズミカルな怒声などを使ったラップ風音楽、アニメ、着メロまで登場。本人をラップ歌手に模したCDジャケットまで作られている。
大音響の音楽や騒音を出し続けて隣家の女性(64)を不眠にさせたとして11日に逮捕された河原容疑者。その強烈なキャラがテレビで何度も放送され、一気に世間に浸透し、ついにその映像を使った音楽や動画が、ネット上で「パロディー作品化」され出した。
最も使用されているのは、河原容疑者が布団をバンバンたたきながら音楽に合わせて体をリズミカルに揺らし「♪引っ越し、引っ越し、さっさと引っ越〜しっ♪」と叫ぶシーン。アップテンポのBGMに「わたしのわがままの音じゃないねん」「絶対あたし許せない、戦うよ」などの怒声、顔をまねたアニメを織り交ぜたフラッシュ(アニメをかけ合わせた動画)もある。
「しばくぞ〜!」で始まる別のフラッシュでは、布団たたき映像で「ひひひひ、ひひっひひっ引っ越し〜」などとサンプリングされた絶叫を収録、パトカーが接近してくるオチで終わっている。怒声にインパクトがあるプロレスラー長州力(53)と怒鳴りあう構成の「対決編」も出た。
ラップやハウス風音楽も多数“作曲”されて発表されており、約2分半の曲では「引っ越し」の叫びや「しばくぞ〜」という音声がサンプリングされている。絶叫を使った携帯電話用「着メロ」や、写真を使ったCDジャケットなどまで登場する“人気”ぶりだ。
ニュースで話題になった人物を題材に、音楽や動画を作る現象は02年の鈴木宗男衆院議員(57)が有名。個性的なトーンの話し方を使って作った「ムネオハウス」が人気となり、イベントまで行われた。ただ今回の河原容疑者の場合は、彼女の「怒り」に対する恐怖心が強いようで、顔をモザイク処理したり「訴えられたら怖いんで、ちょっと静まったら消します」と予告しているサイトもある。
[2005/4/18/09:57 紙面から]

奈良の騒音おばさんリミックスの説明でムネオハウスの単語が久々に紙面で踊ることに。