戦後世論のメディア社会学 名前だけ挙がる

今月発行の一冊。社会学者・佐藤卓己氏編集の『戦後世論のメディア社会学』に掲載された同志社大学助教授・柴内康文氏の論文「私論と輿論の変換装置-ネット世論の行方」の中で、2002年に起きたネット上の出来事の一つとして名前だけ挙げられていました。

二 匿名掲示板時代のネット世論/輿論の行方

特命掲示板の全盛期、「ネット世論」はどのような形を取りうるだろうか。「2ちゃんねる」のような場においても、世論的現象とでも言えるものは頻繁に起こっている。2002年だけでも、NHK「奇跡の詩人」に対する抗議活動や、W杯「偏向」報道をめぐる「湘南ゴミ拾いオフ」また「ムネオハウス」ムーブメントなど、メディアに取り上げられた動きだけでも硬軟取り混ぜてさまざまなものが見られる。「ニュース速報」系の掲示板や、その他の専門掲示板においては、時事のニュースに関して毎日活発な投稿が行われている。
(後略)
柴内康文 「私論と輿論の変換装置-ネット世論の行方」 『戦後世論のメディア社会学』 (柏書房 2003) p257

輿論は「よろん」と読みます。

備考

記事投稿日: 2011年12月8日
引用に当たり、数字表記を変更しました。
なおこの論文は2007年6月発行の「日本の教育と社会 10子どもとニューメディア」にも採録されています。