社民党 「拉致は創作」とする論文機関誌を削除せず / 木村常務 吉本退社

論文のタイトルは「食糧援助拒否する日本政府」で、筆者は社会科学研究所の北川広和・日韓分析編集。
北川氏は、9年4月に開かれた日米首脳会談で、日本が拉致事件などを理由に北朝鮮への食糧支援を拒否した背景を分析している。
その中で、拉致事件については、韓国の国家安全企画部(安企部)が北朝鮮の元工作員の証言に基づいた情報であるとした上で、「元工作員が本当に存在するのかさえきわめてあやしいと言わざるをえない」と指摘。また、産経新聞が9年3月13日に報じた元工作員のインタビューにも「証言そのものが創作ではないかとの疑念が生じる」とし、「拉致疑惑事件が安企部の脚本、産経の脚色によるデッチあげ事件との疑惑が浮かび上がる」と指摘している。
さらに、日本語の教育係を必要としたため拉致したとする説については、「見ず知らずの日本人を連れてきて、日本語教育係に育てあげることができるのか。(中略)北朝鮮には多くの日本からの帰国者がいて、わざわざ危険を犯して拉致する必要などない」と北朝鮮の犯行説を疑問視している。
最後に「拉致疑惑事件は、日本政府に北朝鮮への食糧支援をさせないことを狙いとして、最近になって考え出され発表された事件なのである」と拉致の事実そのものを真っ向から否定している。
拉致が明らかになったにもかかわらず、拉致否定の見解をホームページに掲載していることについて、社民党総合企画室は「機関誌の主要論文についてはこれまでホームページに掲載してきたが、(北川論文についても)現時点で取りやめるつもりはない」とコメントしている。

木村氏は一部マスコミの質問に対して「(退社は)1カ月ほど前から考えていた。もうひと仕事するには年齢的にも潮時」と語っている。木村氏は、吉本を全国ネットに押し上げた人物として何冊かの著書があるほか、講演の依頼も多く、今後は個人として活動していくようだ。

実際は吉本の内紛問題が原因。これで辻元清美の吉本入りが無くなる。