鈴木宗男 またウソ発覚 他

自民党屈指の情報通」といわれ、政治家や官僚のマル秘情報を収集して、政治力強化に役立ててきたといわれる宗男氏。反撃の矛先が定まらない状況では、議員辞職を迫る「引導役」が見当たらないもの当然か。
「マスコミと外務省は許し難いようだが、最も戦々恐々としているのは自民党首脳では? 小泉政権の発足直後、宗男氏は実名を挙げて『俺は爆弾を5つ握っている』と漏らしていたとか…。あくまで情報だが、DV(ドメスティック・バイオレンス=配偶者への暴力)疑惑もあるようだ」(前出のベテラン秘書)

宗男氏が3月の証人喚問で追及された同事業への関与疑惑。問いただしたのは、皮肉にも秘書給与ネコババ疑惑で辞職した社民党辻元清美政審会長(42)で、宗男氏は辻元氏の厳しい突っ込みに、首をかしげながら、「(99年ケニアユネスコの選挙で行った際に)初めてソンドゥ・ミリウという名前を聞いたのが事実だ」と答えていた。
ところが、この日、参考人として出席した青木氏は、「98年7月、大使として着任する前に鈴木議員に挨拶に行き、ソンドゥ・ミリウの話をした」と爆弾証言。宗男氏がケニアを訪れる約1年も前から、その事業の話が伝わっていたことを明かした。
さらに青木氏は、「(ケニアに)円借款を続けていかなければ、インフラ整備などが進まないという趣旨で、同事業について言及していた」とし、98年7、10月や99年2月などに帰国した際にも、「しつこいように鈴木議員に申し上げた」と証言。宗男氏がケニアに訪問する前に、青木氏が少なくとも3回は事業の推進を求めたことも暴露した。
宗男氏の同事業への関与の有無については、外務省が3月に出した調査報告書で、特定国会議員の関与はなかったとしている。だが、青木氏は「鈴木議員には外務省の要請に応えて、影響力を行使していただいた」と明言するとともに、外務省の聞き取り調査には、「鈴木議員に話したことは言わなかった。いろいろ聞かれたときには、公式の立場では99年8月だと述べていた」という。