ムネオ答弁、やはり偽証だった 証人喚問前に逮捕秘書が経緯説明 他

関係者によると、宗男氏は危機感を強めて証人喚問前、顧問弁護士を交えて、断続的に宮野容疑者を東京・永田町にある自身の資金管理団体の事務所に呼び、徹底的に喚問対策を協議した。
その際、入札直前の平成11年6月、北海道釧路市内の宗男事務所で、設計担当の「日本工営」(東京)と後に工事を下請けする「日揮」(同)の担当者、工事を落札する「渡辺建設工業」(根室市)、「犬飼工務店」(中標津町)の両社長が事前に集まった経緯の説明を受けたという。
宮野容疑者が仲介した事前の業者談合であり、日本工営が渡辺、犬飼両社に入札情報を漏らし、両社が共同事業体(JV)で受注、日揮が下請けとなることを決めて支援委の業務を妨害したとして、特捜部に宮野容疑者や渡辺、犬飼の両社長ら7人が逮捕された。
宗男氏は喚問の場で、外務省に「根室管内」と要求した入札参加資格の条件に合う業者が渡辺1社だけだったことについて、「そういう認識は持っていなかった」などと大ウソをついていた。
このため、野党4党が3月18日に偽証容疑で特捜部に告発状を提出、受理された。
宗男氏が宮野容疑者に指示して入札価格漏えいにも関与したかどうかは別にして、司法関係者は「業務妨害での共犯はともかく、少なくとも偽証が明確になった。いずれ、強制捜査になると思う」と話している。

小泉首相は1日、外遊先の豪・シドニーで、「公設秘書の逮捕は大変重い。鈴木さん自身よく考えて、自らの進退を判断されると思う」と辞職を促す考えを表明した。
そのうえで、「今回の不祥事は(政権に)与える影響が大きい。これだけ不祥事が出てくると、政策を推進する面でかなり支障になるのではないかと憂慮している」とし、宗男氏が政権の“ガン”になっているとハッキリ名指しで批判した。<<