3/15 鈴木宗男 離党表明記者会見 全文

鈴木宗男氏が15日、自民党本部で行った離党記者会見の内容は以下の通り。


私はただいま山崎幹事長に会って離党届を提出して参りました。


今回、私の政治活動や言動につき、また私設秘書の件について、様々なことが国会などで指摘され、私自身深く反省すると同時に、このままでは党に大変な迷惑をかけると思い、離党を決断いたしました。


中でも、北方領土返還運動の一環として私が取り組んだ北方四島支援事業について、国民のみなさまに多くの疑念をもたれたことについて、大変申し訳なく思っています。また、私と外務省など役所の関係、いわゆる政と官のあり方の中で、私の言動が圧力ととられ、国民の皆様の厳しい批判を受けていることについても、深くおわびと反省をするものです。


ただ、私は私なりに11日の証人喚問で、精いっぱいお答えさせていただいたつもりです。


しかし、外務省という役所は、田中(真紀子)大臣が更迭された後、今度は6年前、7年前の一方的なメモが次々と使われ、私の排除といいますか「つぶし」といいますか、なにがしかの意図や思いがあって今の事態に至っているなと、こんな風に考えています。


特に、私は政治家として、北方領土返還運動をライフワークとして取り組んで参りました。その私が北方領土不要論という言葉は使うわけもなければ、ない話なんであります。それが「地元の中にこういう声もありますよ」と言ったのが、一方的に「鈴木宗男が言った」と、こう表現されたメモが出て参りましたが、今ここにいるお集まりのみなさま方も、私自身一生懸命、北方領土返還に向けて行動してきたことはおわかりいただけるものと思いますし、また政策的に私は齟齬(そご)があったというわけではないと、このことだけはあえて強調したいと思います。


一方的な思惑や、あるいはメモというのは、書いた人のメモ能力やまた主観で残されては、私は公平ではないと思っております。その点、私は国民の悲願である北方領土返還を実現するためにも、ぜひともみなさん方に私のとってきた行動だけはおわかりをいただきたい。こんな風に考えております。


私自身至らず、また反省すべき点、今も多々あると思っておりますが、私は反省すべきは反省しながら、おわびすべき点もしっかりおわびをしながら、また、私の立場で私の役割を果たしていきたいとこう思っています。


私は国会での質疑等を見るときに、これ以上、党に、また多くのみなさんに迷惑をかけるのは申し訳ないとこう思って私は離党いたしました。この私の離党が自由民主党の改革や外務省の改革になるのなら、私なりにそれなりによかったという方向付けが出ることを心から願ってやみません。


私はいま、昭和58年(83年)、最初に国会に出るべく、手を挙げた時を思い起こしながら、一からスタートしたいとこう思っております。ただこの間、多くの後援者やまた自由民主党党員のみなさま方にお世話になってきました。心から厚く、お礼と感謝を申し上げます。


同時にこの1カ月、厳しい中にあっても絶えず私を励まし、激励してくれた心ある仲間の先生方や、あるいは全国各地の私の後援者のみなさん、とりわけ選挙区のみなさま方は一喜一憂しながらも私を見守ってくれました。改めて厚くお礼と感謝を申し述べたい。


また何十年と家庭を顧みなかった私ですが、この1カ月、家内や子どもたちがしっかりと支えてくれました。改めて家族のきずなを知っただけでも私はよかったかな、とこんな風に思っています。


また、うちの事務所の秘書のみなさんは、嫌がらせの電話やいろんな心ない電話がかかってきても、必死に受話器をとって、丁寧に対応してくれておりました。この仲間の秘書のみんなに私は感謝をしたいと、こんな風に思っております。


以上、自由民主党を離党した報告をさせていただきました。


(具体的に反省すべき点はどういう点か)すべて指摘されている点を反省していきたいと思っております。


(違法行為があったと考えるか)私自身、悪いことをしているという認識で政治をやってきたことはありません。


(議員を辞めることを考えるか)私は今、与えられた立場でその中で反省おわびをしながら、与えられた中で私の責任を果たして参りたいと、こう思います。